横浜ゴム 風力発電機向け油圧ホース市場に参入

2011年11月30日

ゴムタイムス社

  横浜ゴム㈱は、国内で研究が進められる三菱重工業㈱の洋上風力発電機設備向けに、油圧ホースアセンブリ(接続金具付きホース)の納入を開始した。

 横浜ゴムのホースアセンブリが風力発電設備に採用されるのは初めて。この風力発電設備は誘導発電機と呼ばれるタイプで、風力を受けて回転する羽根と発電機の間に増速機(ギアボックス)が設置される構成になっている。増速機は油圧装置によって羽根の回転数を高めて発電機に伝える役割を果たす。

 横浜ゴムのホースアセンブリは増速機をはじめとする油圧機器内で使用される。これまで同型の風力発電設備には、ホースと油圧機器の接続部分に様々なタイプの継手が採用されてきた。今回、油漏れに対する信頼性向上や発電機などの収納部分であるナセル内にコンパクトに配管するため、ORS(O-Ring・Face・Seal)継手が選定された。

 また、増速機に採用した直径50ミリホース用の金具は汎用品としては規格外であったため、新たに開発を行った。横浜ゴムは、建設機械向けをはじめとして多種多様な油圧ホースを生産している。

 今後、油圧装置を必要とする風力発電機向けに、ユーザーニーズに合わせた様々な製品の開発を図る。また、風力発電以外にも自然エネルギー分野の製品開発に積極的に進出しており、2010年から太陽光発電システム向けシール材なども展開している。

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