~高分子の伸長工程、分子配向と光学物性、配向結晶化と力学物性~
受講可能な形式
趣旨
フィルム・繊維などを構成する高分子は細くて長い分子鎖からなり、多くは結晶性である。本講演で扱う「延伸」は、互いに絡まり合った高分子鎖を引き伸ばす「伸長」工程であり、伸長変形によって分子鎖が「配向結晶化(=歪誘起結晶化:SIC)」する。この配向結晶化は、通常の結晶化よりも遙かに速く、また形成される構造も大きく異なり、強くてしなやかになるなど、繊維やフィルムの物性発現に大きく影響している。このセミナーでは、繊維やフィルムの延伸と配向の基礎を踏まえた上で、配向結晶化のメカニズムと、それによって形成される構造と物性の関係に関する最新の研究成果を交えて解説する。物性としては光学的性質と力学的性質を取り上げるが、配向結晶化による構造形成の知識は、これら以外の物性の理解にも役立つものと考える。
受講対象者
理工系の基礎教養が有る方。高分子に関する知見が有ればより望ましい。
日時 | 2024年6月19日10:30~16:30 |
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講師 | 大越豊(信州大学 繊維学系 教授) |
講師略歴 | 1981年 東京工業大学工学部卒 |
受講料 | 45000円/1人(税別) |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | ゴムタイムス社 |
配布方法 | PDFのテキストで配布 ※本セミナー資料の無断転載、二次利用、講義の録音・録画などの行為を固く禁じます。 |
お申込み | このセミナーに申込む |
プログラム
1. 高分子の伸長工程
延伸装置と延伸条件
伸長変形の特長
伸長条件の影響
2.分子配向と光学物性
分子配向の3要素
伸長に伴う分子配向
屈折率と複屈折制御
Lorentz-Lorenzの式と固有複屈折
3.配向結晶化と力学物性
配向結晶化(SIC)のメカニズム
極限構造と力学物性
繊維構造と力学物性
注意事項
セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。
Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。