機械要素技術展などが開幕

2013年06月24日

ゴムタイムス社

  「第16回機械要素技術展」が6月19日から3日間東京ビックサイトで開催された。同展は軸受、ベアリング、ねじ、ばねなどの機械要素や、金属、樹脂に関する加工技術を一堂に集めた専門技術展。
 本紙関連ではベルトメーカーや工業品メーカー、加工メーカーなど多くの企業が出展した。また、医療機器の開発や製造を行うための技術を集めた専門展「医療機器開発・製造展」も開催され、両展とも多数の来場者が訪れた。

◆バンドー化学
 今回の出展では、「環境・省エネ・高機能」をキーワードとした開発製品の紹介や製品デモンストレーションを行った。
 平ベルト、蛇行制御デバイス、オートテンショナを組み合わせてシステム化することで、高い伝動効率により大きな省エネ効果を発揮する「平ベルト駆動システム(HFDシステム)」、加速度センサーによってベルト張力を高精度で測定し、測定値の計算はスマートフォンを活用することで価格低減を実現した「テンション・マスター」、搬送ベルト間の乗り移りやローラーコンの多軸駆動に最適な「バンコード丸ベルト」などを紹介した。

◆大野ゴム工業
 今回は岩手県内のものづくり企業を紹介するいわてものどくりパビリオンの中で出展した。
ブースでは、曲がり管のサーモプロテクションホース、6角防振ゴム、シリコーンホース等を展示した。
 サーモプロテクションホースは発泡ゴム層一体成型の曲がり管ホース。同製品の特長はユーザーの取り付け仕様に合わせた形状で受注ができ、ゴムの曲がり管なので折れ(キンク)の心配が不要になった点。ねじれ装着を防ぎ、ベストな防振性能を引出す6角防振ゴム、積層ゴム、パッキンなども展示した。一体成型の自由形ホースシリコーンホースは、耐熱、耐薬品性に優れており、曲がり箇所多い形状も一体成型が可能となっているのが特徴。

◆金星ゴム
 墨田区内の優れた技術を持つ企業による展示ブースの中で出展した。導電性フッ素ゴム、導電性フッ素ゴムスポンジ、低アウトガスフッ素ゴムの「ビーナスフロン」を紹介した。導電性フッ素ゴムや導電性フッ素ゴムスポンジは静電気がおきず、空気中の不純物を付着させないのが特徴。自動車、半導体、精密機械部品などの用途がある。導電性を付与することでよりクリーン性を求められる分野にも使用できる。

◆ニシヤマ
 タフトレーディングと共同で出展した。過酷な用途に使用できるテフロンシールを紹介した。∪字型パッキンに耐食スプリングを組み込んだセルフシール構造のオムニシール、回転専用のダイナリップシール、シリコンまたはフッ素ゴムの外側をテフロンで完全に被膜したOリングタイプのオーシールなどを紹介した。

◆宮坂ゴム
 振動吸収エラストマー、熱伝導材、放射線シールド材などの開発製品などを紹介した。また、自社製品のカーボンマイクロコイル採用の家庭用貼付型接触粒ヘリカールの試供品も配布した。

◆タカヤマ
 同社は加硫接合を得意とする成型メーカー。加硫技術とは、ゴムの加硫と同時に異種材料との接合を行なう接着技術。ライフルの肩パッド、釣り竿のリールを固定するシートグリップ、電車とホームの隙間を埋める緩衝材などを展示紹介した。

◆シンカイゴム
 シンカイゴムは、ブチルゴムのパッキン、シールゴム、吸着ゴム、吸着パッドの成形を得意とするメーカー。精密なパッキン、シールゴムなどを展示し、技術力をアピールした。

◆扶桑ゴム産業
  今回で2回目の出展となる同社では、滑らないゴム「ハイパーV」の比較実験やゴムにペイントできる塗料の展示、完全自社制作の「ゴム通カタログ」の配布などに加え、ゴム素材通販サイト「ゴム通」の展示などを行った。
 ゴム通はゴムに特化した通販サイト。1500アイテムの豊富な品揃えと紙面カタログとも連動した仕組みによる分かり易さで、企業の設計開発、学校関係、個人ユーザーから好評を得ている。今回の展示会では拡充したスマートフォン版も発表した。

◆藤倉ゴム工業
 フジクラBFシリンダーや超精密減圧弁RSシリーズなどを中心に出品した。フジクラBFシリンダーは独自の深絞りの布強化型薄肉BFダイヤフラムを用いたBFシリンダーで、パッキンのシリンダーと比較して抵抗が小さいなどの特長がある。超精密減圧弁RSシリーズは、圧力方式にローリングダイヤフラムとメジャリングカプセルを利用したサーボバランス方式を用い精密な圧力制御が可能となった。
 その他、トルク伝達軸関連技術、CFRPロッド、極薄ゴムシート・ゴム引布などを紹介した。

◆ホッティーポリマー
 ホッティーポリマーは、第4回医療機器開発・製造展で、超極細ポリイミドチューブやPEEKチューブなど多様なニーズに対応する各種エンプラチューブや暗所でもチューブが見える蓄光ライン入りスーパービューアップチューブや軽量化リサイクルが可能なエコトリムなどを展示した。
 チューブ製品は、様々なタイプの実物を展示した。
 「Ecoフレキシール」はポリ乳酸を使用した軟質製品。非常に低硬度で環境に優しい製品であり、長さ方向には伸びないが柔軟性を有するという特有の性質がある。その他、電磁波シールド材やゲルガスケットや各種エンプラばね、特殊滑性樹脂を薄膜で同時成形したスベアップの意匠性などを高めた木目調シリーズなども展示した。参考出品として、CRゴムトリム、NBR+PVCトリムなど、各種合成ゴムトリムシリーズも紹介した。

◆日本バルカー工業
 日本バルカー工業は米国の高機能樹脂メーカーZEUS社のチューブ、PTFEナノファイバー不織布などを紹介した。
 1本のチューブに複数の穴が通っている多孔チューブや医療機器の用途に多く使われるフッ素樹脂チューブ、PEEK収縮チューブ、熱収縮チューブ、ePTFEチューブなどを展示紹介した。熱収縮チューブは材質、サイズ、収縮率など幅広いラインアップを紹介した。PTFEを電解紡糸技術によりナノ繊維化した世界で初めて工業化したPTFEナノファイバー不織布には、PTFE100%ノーバインダー、高い耐薬品性、耐熱性などの特徴がある。

 ◆藤倉ゴム工業

 フジクラBFシリンダーや超精密減圧弁RSシリーズなどを中心に出品した。フジクラBFシリンダーは独自の深絞りの布強化型薄肉BFダイヤフラムを用いたBFシリンダーで、パッキンのシリンダーと比較して抵抗が小さいなどの特長がある。超精密減圧弁RSシリーズは、圧力方式にローリングダイヤフラムとメジャリングカプセルを利用したサーボバランス方式を用い精密な圧力制御が可能となった。
 その他、トルク伝達軸関連技術、CFRPロッド、極薄ゴムシート・ゴム引布などを紹介した。

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