オカモトの3月期連結決算 生活用品事業が順調

2012年05月22日

ゴムタイムス社

 オカモトの2012年3月期連結決算は、売上高687億5200万円、前期比2・6%増、営業利益25億5200万円、同7・8%減、経常利益30億900万円、同7・2%増の増収増益となった。当期純利益は15億2600万円で同3・0%増。
 同社グループは、昨年の震災により被災した事業所の復旧に努め、早期の生産活動の復旧や代替生産などを通じて安定供給を実施、さらに災害発生時の製品の安定供給を目的とした国内事業所の再構築、海外生産拠点の拡大および強化を図ってきた。また、販売拡大に向けた用途開拓や新事業領域などの販売戦略に注力し、物流コストなど経費圧縮に努め、工場の生産性向上や高付加価値商品の開発なども強力に推進してきた。しかしながら、原油価格の高騰から原材料価格が上昇し、コストが増加した。利益面は、製造費用並びに営業経費の削減に努めたが、原材料価格の上昇分を補えず、営業利益は減益となった。
 産業用製品事業の売上高は385億2300万円、同2・0%減、営業利益は16億3800万円、同28・8%減。産業用フィルムは工業用が低迷したが一般用途で伸び、自動車内装材は受注減から大幅な減収、工業用テープはスマートフォン関連で伸び横ばい、食品衛生関連は震災の影響などで全体としては売上げ減となった。
 生活用品事業の売上高は302億2900万円、同9・1%増、営業利益は22億6100万円、同14・4%増となった。コンドームの国内販売は少子化などの影響から微減、手袋はIT関連を中心に販売減となったが、全体では横ばい、シューズはほぼ計画を達成した。
 次期は、商品ニーズに的確に対応した生産・開発に重点投資して商品の付加価値向上を図り、原油高などに起因するコストアップに対し原価の改善に努め、一層の販売価格の適正化により収益力アップを図る。業績見通しは、連結売上高705億円、経常利益32億円、当期純利益19億円。

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