印の苛性ソーダ工場に導入 ランクセスの新キレート樹脂 

2019年05月21日

ゴムタイムス社

 ランクセスは5月21日、インドのクロルアルカリ製品メーカーが、同社のイオン交換樹脂の一種であるキレート樹脂の新製品「レバチット(Lewatit)・エムディーエス・ティーピー・208」を導入し、クロルアルカリ電解の生産効率向上を実現したと発表した。
 
 レバチット・エムディーエス・ティーピー・208は、均一で粒径が細かいポリマービーズで、電解に使用するイオン交換膜へのダメージを防ぐことで必要なエネルギー量を効果的に低減し、電解膜寿命の延長を実現する。新製品のキレート樹脂は、同社既存製品「レバチットモノプラス」とともに導入された。
 
 クロルアルカリ製品メーカーの南インド化学工場では、年間約19万tの苛性ソーダの生産能力を有しており、苛性ソーダ製造には電解膜を高濃度の不純物から保護するために前処理された塩水が、1時間に約400㎥必要となる。同製品は、塩水精製ラインの3つの樹脂塔の内の1つに採用され、塩水の硬度を処理前の2mg/lから10μg/l(Ca2+、Mg2+)以下へ低減させ、塩水精製の生産効率を向上させた。
 
 なお、同工場は残り2つの樹脂塔についても新製品への変更を決定している。

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