第38回国際福祉機器展2011

2011年10月11日

ゴムタイムス社

 国内最大規模の福祉機器展「第38回国際福祉機器展(全国社会福祉協議会・保健福祉広報協会主催)」が東京ビッグサイトで10月5~7日の3日間に渡り、開催された。
 同展示会は毎年開催され、今年で38回目を迎える。昨年は国内435社、海外15ヵ国・1地域から57社が出展。今回は国内453社、海外12ヵ国・1地域57社の510社が参加し、約2万点の福祉機器が展示された。

 ゴム・樹脂関連企業の出展を紹介する。

 《東海ゴム工業》
 床ずれ防止製品アクティブマットレスや介護支援ロボット「RIBA―Ⅱ」などを展示した。
 介護支援ロボット「RIBA―Ⅱ」は、理化学研究所と共同で開発を行っているロボットで、前腕、上腕、ハンド、胸、台車の計10箇所にスマートセンサを搭載することで触覚によるロボット操作、被介護者の体重検知、移動時障害物との接触検出などを実現した。床上に寝ている人を抱き上げ、ベッドや車椅子に移乗できる人型ロボットとしては世界初となる。
 アクティブマットレスは、九州大学、九州大学病院と共同開発した製品で、内蔵された体圧検知センサにより検知された体圧を自動で分散させることで床ずれを防止させる製品。今後モニターテストを実施して更なる改良を加え、早期実用化を目指す。
 《横浜ゴム》
 車いす用除圧機能付エアーセルクッション「メディエア」を出品した。 同製品は車いす利用者が座る際の痛みや床ずれのリスクを緩和する車いす用高機能クッション。
 クッションには空気の入った多数のエアーセルと呼ばれる部品が配置され、内部のエア調整により、利用者の体型や体重に合わせて最適な体圧分散状態を保持できる。また坐骨付近が接触する部分には一つ一つにセンサーが内蔵されており、体の傾きなどを感知すると底付き手前で自動的に空気量を増やし、体の傾きを補正し、血流循環を促進する機能が搭載されている。実機により床ずれ防止性能を訴求した。
 《相模ゴム工業》
 介護者の浴槽への出入りをサポートする入浴道具 「バスボードフレッシュ」を展示した。同製品はバスボードの一方の端を幅広く設計しており、身体の不自由な方でも安心して入浴ができる。また、ボード表面に排水孔が配置されており、水切り効果にも配慮した。その他、入浴用具、身の回り用具、食器・調理器具の福祉機器などを出品。
 《アロン化成
 介護用品ブランド「安寿」製品をメインに展示。
 住宅改修製品で新出品したのは、玄関の段差の問題を軽減させる福祉用具「アットグリップ」。
 同製品は玄関の上がりかまちの昇り降りを補助する製品。従来品よりも取付けが簡単にでき、上がりかまちにしっかりと固定できるようになっている。
 《弘進ゴム》
 浴槽用滑り止めマット「オーバルリンク」、介護用おふろ「コーシン快護おふろ」などの健康産業用品を中心に出品した。
 「オーバルリンク」は、浴槽内や洗い場などで使用される滑り止めマット。表面に無数の楕円形を連続して配置することで、高いすべり防止効果を発揮する。防カビ加工で水はけがよく、すぐ乾くことで衛生面にも配慮した。簡単に設置できるマットタイプとハサミなどでカットできるロングタイプの二種類で展開。
 「コーシン快護おふろ」は寝たきりの方に最適な介護用おふろで、寝たままの状態から折りたたみ式浴槽を体の下に敷き、空気を入れることにより、介護者を移動させることなく入浴させることができる製品。約20秒で設置できるのが特徴。
《ダンロップホームプロダクツ》
 車いす用可搬形スロープ「ダンスロープライトスリム」を出品した。
 同製品は大きな段差にも対応できる車いす用可搬形スロープ。最も長い従来品より30㎝全長を長くしたことにより、最大70㎝までの段差に対応可能な製品となっている。 同時に幅を4㎝狭くし、間口の狭い住居など、より多くの家屋に対応可能となった。85㎝から285㎝までの6製品をラインナップしており、段差に応じてスロープを選択できる。

 

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