椿本チエイン 双方向EV電力システム発売

2013年09月09日

ゴムタイムス社

 

 椿本チエインは5日、V2H(Vihecle to Home)対応の電気自動車(EV)の急速充電コネクタを通じて、EVと公共施設やビルディング、工場などの電力網を双方向につなぐEV電力システム「つばきeLINK」を開発、9月より発売開始すると発表した。
 従来のEV用急速充電器は、電力系統(交流電力網)からEVへの直流充電のみだったが、系統連系ができる双方向インバータを内蔵した同商品は、V2H対応EVから交流給電ができるEV電力システム。施設への給電、EVへの充電を制御できる上、給電割合や充電時間など設定に従い、給電と充電をスマートに制御する。「次世代自動車充電インフラ整備促進事業」補助金対象機種のため、設置には国の補助金制度が適用される。この新商品は、同社独自で設定したエコ評価基準をクリアした商品。
 給電には2つの運転モードがあり、停電時(災害等)は非常用電源として活用できる。EVから同商品を介して分電盤に電力を供給。これにより、停電時でも照明、テレビ、情報端末など接続されている電気機器が使用できるようになる。平常時は系統連系により、電力需要のピーク時間帯にEVからの給電を加えることができ、電力不足時の消費電力のピークカットに貢献する。
 建物のエネルギー管理システム(Energy Management System)との通信により、モニタリング(可視化)およびリモート操作(電力制御)が行える。
 主なV2H対応車両は、LEAF(日産自動車)、i-MiEV(三菱自動車工業)。

〈仕様〉
▽給電
・電圧=単相3線AC200V
・周波数=50/60Hz
・出力=5kW(力率1・0時)、逆潮流なし (非常用電源では系統から切り離す)
▽充電
・電池電圧=DC450V未満
・出力=4・5kW
〈用途〉
 災害時などの非常用電源の備えや、消費電力のピークカットのニーズがある施設に最適。公共施設(自治体など)、マンション、福祉施設・介護施設、オフィスビル・商業施設など。
〈納入実績〉
横須賀市の行政センター7か所に導入済み。
(浦賀、追浜、北下浦、久里浜、衣笠、田浦、西の7ヵ所にて稼働中) 
〈価格・納期〉
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