三福工業 インドに合成ゴム精錬加工会社設立

2013年06月17日

ゴムタイムス社

 三福工業㈱(栃木県佐野市・三井福次郎社長)はこのほど、インドに合成ゴム精錬加工および販売を行う現地法人「MITSUFUKU COMPOUND PRIVATE LTD」を設立。2013年11月の操業開始を目途に、工場を新設すると発表した。

 同社では、早くからインド市場を視野に入れ、1998年にインド国内の企業と合弁で合成ゴムコンパウンドの製造販売会社を設立(2012年に合弁を解消)。次いで2005年に、インド企業、日本の貿易会社、同社の三社の出資にてJMF Synthetics India(ゴムコンパウンド製造販売・所在地はインド・デリー)を設立しインド市場での展開を促進してきた。

 今回の背景として、インドへのゴム関連日系企業の進出が盛んになってきており、それらの需要に対応する目的で2012年10月に同社が100%独資でMITSUFUKU COMPOUND PRIVATE LTD(資本金=日本円で約1億5000万円)を設立。用地取得等の工場建設準備を進めていた。今回の工場建設により、本格的にインド国内での合成ゴムの精練加工および販売を拡大していく。三井社長は「インドの市場において、インド国内で天然ゴムは生産できるが、合成ゴムはインド国内で生産しておらず輸入に依存している。また、流通が不安定で金利は非常に高い。その為、原材料の在庫保有が重要なポイントとなっている。今回の新会社では、お客様の原材料在庫に着眼点を置いたビジネスモデルを展開していく。弊社からのコンパウンド販売によって極端に言えば、お客様の材料在庫をゼロにできるメリットが提供可能となる。なおCEOについてはインド人を任命し、労務管理、現地の営業を担当してもらい、弊社は技術・品質面と資金面の管理を行っていく。」と述べた。

 今後の計画として「インドの日系ゴム成形会社を中心に販売展開し、インド現地のゴム成形会社にも販路を広げる。また、工場にR&D部門を早い時期に設立し、インド国内産の原料利用を進めていく。またインドという場所はヨーロッパ、アフリカ等次の生産拠点を考える上で充分にメリットがある。インドはヨーロッパの輸出も多く、ヨーロッパ展開も視野に入れている。」と三井社長は語る。

 同社は今回のインドに生産拠点を置くことで、インドを中心に海外展開を加速していく。

 新会社の概要

▼会社名=MITSUFUKU COMPOUND PRIVATE LTD(独資 100%三福工業㈱)▼建屋の建坪面積=1450㎡。▼業務内容=合成ゴムの精練加工及びその販売▼資本金=日本円で約1億5000万円▼会社管理者(CEO)Hemant Tibrewala▼ディレクター=奈柄毅、高津克之▼従業員数=第1期は約15名▼所在地=インド・ムンバイから北に約150㌔にある工業団地内

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー