第59回ISO/TC45国際会議が横浜で開幕 過去最高の世界17ヵ国、160名出席

2011年10月21日

ゴムタイムス社

TC45総会と開会式会場

 ISO/TC45(ゴム分野)の国際会議が10月17日から21日にかけて神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催された。日本での開催は2002年の京都会議に続く2回目となり、参加国は例年の国際会議を上回る過去最高の世界17ヵ国、約160名が参加した。昨年10月のオランダ国際会議で日本が引継いだTC45/SC2(物理試験法/化学試験方法)の幹事国として、初めての国際会議となった。

 横浜での国際会議は日本工業標準調査会と日本ゴム工業会・ISO/TC45国内審議委員会の共済により開催されたもので、ISO/TC45国際会議は1947年に設立され、1948年に第1回会議が英国で開催されて以来、今年で59回目を迎える。
 ISO/TC45は現在420件の規格を有しており、横浜国際会議では,大小40ほどの会議の中で、約180件のISO規格を審議、昨年に引き続き、日本が29規格についてプロジェクトリーダーを務め、建築ガスケット、グローブ(ゴム手袋)及びゴム引き布など新たに参加した製品分野でもJIS規格とISO規格の整合化に着手しており、プロジェクトリーダーとして国際標準開発をリードした。また、今国際会議では、ゴム産業における環境対応テーマとして、再生ゴム、リクレームゴムの使用を拡大するための規格テーマが検討され、環境対応におけるワーキンググループの設置が提案された。  ISO/TC45初日の17日はISO/TC45の開会式・総会がパシフィコ横浜501会議室で行われ、冒頭、東日本大震災で亡くなった人たちに出席者全員で黙祷を捧げたあと、TC45のチェアマンであるマレーシアのクリスティ・ロバーツ氏 が開会を宣言、日本から経済産業省産業技術環境局産業基盤標準化推進室長の田中利穂氏が別項のとおりあいさつした。
 期間中の18日、19日の2日間は技術セミナーが開催され、19日のセミナーでは東北大の西教授ほか、各国の専門家による「免震ゴム技術」に関する講演会を開催。
  セミナー終了後、午後7時から日本ゴム工業会主催のバンケットが開催された。

 (田中室長のあいさつ)

 横浜会議は日本で開催する2回日のISO/TC45国際会議となり、世界17ヵ国から多数の代表をお迎えすることができました。心から歓迎申し上げますとともに、当会議開催にご尽力いただきました、TC45のチェアマン(議長)であるクリスティー エフ ロバーツ氏、セクレタリー(国際幹事)のカティジャ バシム氏ならびに各国のTC45メンバーの方々に改めて感謝を申し上げます。
 また、本年3月の東日本大震災により、わが国は大きな被害を受けましたが、世界中の国々から、多くのお見舞いや復旧に対する支援を頂きました。心からお礼を申し上げます。
 さて、我が国が1995年にISO/TC45国際会議に初めて代表を派遣してから16年間が経過しました。国内審議委員会も、この間着実に成長し、現在では16の分科会が設置され、220名のメンバーが参加し、年間130回を超える会議を行うまでになりました。ISO/TC45の標準化活動に積極的に参加し、2011年1月にTC45/SC2の幹事国をスウェーデンから引き継ぎました。幹事国引継ぎに際して、前国除幹事のロルフ・テスリン氏および前国際議長のゴラン・スペッツ氏に御支援いただいたことを感謝いたします。(要旨)

 

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