独ランクセス 無機顔料がリオのスポーツパークで使用

2016年08月04日

ゴムタイムス社

 独ランクセスは8月4日、「バイフェロックス」製品群が、ブラジル・リオデジャネイロのバーハダチジュカのスポーツパークで使用されていると発表した。

 黒色と淡灰白色のコンクリート敷石を敷き詰めた、オリンピック・ウェイと呼ばれる大通りは、入口から三角形の形状をしたエリアの先端まで、全15の競技会場の前を通っている。波形に並べられた8cmの厚さのコンクリート舗石は、ネグロ川とソリモンエス川(アマゾン川本流)の合流の象徴となっている。

 別名「黒い川」と呼ばれるネグロ川は、腐植酸とフルボ酸の含有量が多いため、暗色となっている。一方、別名「白い川」と呼ばれるソリモンエス川は、鉱物系の浮遊物を含有するため、角度によって白く見える。

 これらの川は11kmの距離を並行して流れ、最終的に合流して1つの川になる。「水の出会い」をテーマにしたコンクリート敷石は、黒色酸化鉄顔料「バイフェロックス318」と「バイフェロックス340」を40t以上使用し、製造された。

 競技会場周辺の数カ所の閑静な区域や、オリンピック・ウェイに面したパーク内の大画面投影装置が設置された大広場にも、バイフェロックス顔料からつくられた赤の着色剤によるデザインが施された。

 40×40×8cmサイズの透水性コンクリート舗石は、20t以上の「バイフェロックス110」で着色され、スポーツパーク内の1万2000㎡以上ものスペースに敷かれている。高い透水性を備えたこれらのコンクリート敷石は、大雨の後の水たまりを防ぐ。

 さらに、選手村の自転車道用のマイクロアスファルトは、赤色酸化鉄顔料「バイフェロックス130」で着色。赤色着色剤によって明確に示された、自転車道を灰色のコンクリート舗装の歩行者専用道と区別することで、交通の安全性を高めている。

 大会の閉幕後も着色された表面は、顔料の優れた耐候性によって、数十年間もの間、鮮やかな外観を保持する。

 バーハダチジュカのスポーツパークの設計で、主催者側は持続可能性を主要目標として掲げている。その一例として、水槽と処理プラントが設置され、大会後もこの公園を街の新しい区域として使用することが計画に組み込まれている。

 同社の製造プロセスは、資源の節約と環境の保護、安全・持続可能となるように設計されており、全ての製造施設は、DIN・ISO9001とISO14001の認証を取得し、定期的に監査を受けている。また、各拠点の最先端の排ガス・廃水処理施設は、ほぼ完全に汚染物の排出を抑えている。

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