【化工品事業特集】ブリヂストン さらなる機能向上でグローバルに展開

2016年06月27日

ゴムタイムス社
津谷CEO

津谷CEO

◆「2015中期経営計画」における多角化事業

 ブリヂストンは、2016年を初年度とする「2015中期経営計画(MTP)」を推進中だ。昨年に続き「グローバル企業文化の育成」「グローバル経営人材の育成」「グローバル経営体制の整備」を重点項目に挙げている。

 このうち、グローバル企業文化の育成についても、引き継き「ブランド戦略の明確化」「技術/ビジネスモデルイノベーション」「継続的改善」への取り組みを進める。

 ブランド戦略の明確化では、化工品事業など多角化事業を含め、事業戦略・マーケティング戦略との整合性のあるブランド戦略を展開。「ブリヂストン」はメジャーブランドとして、グローバルで統一した形でさらにブランド力を強化する。

 また、スポーツイベントを通じたブランド力強化、多角化事業やリージョナルでのブランド力強化を図ることで、ブランド戦略を明確化していく考えだ。

 技術/ビジネスモデルイノベーションについては、グローバルR&D体制の最適化に向け、東京・小平市の生産・開発拠点を再構築。ソリューションビジネスの拡大のため、鉱山・農業機械向けソリューションビジネスの社内カンパニーを創設する。

 グローバル経営体制の整備では、14日に開催した取締役会でガバナンス体制強化のため、監査役会設置会社から指名委員会等設置会社への移行を決定。

 多角化事業においては、タイヤに比べて遅れていたグローバル化を進め、タイでコンベヤベルト、インドネシアで防振ゴムの製造を始めるなど生産拠点を拡大。環境への貢献の観点から水素充填用ホースの開発し、インフラ事業の取り組みとして免震館をオープンさせるなど、同事業の拡充を図っている。

 

◆「攻めのIT経営銘柄」に2年連続選定

 ブリヂストンは6月10日、経済産業省と東京証券取引所が共同で紹介する「攻めのIT経営銘柄」に、2年連続で選定されたと発表した。

 同社は「2015中期経営計画」で、重点課題の一つに「技術/ビジネスモデルのイノベーション」を掲げ、戦略的にIT活用を推進している。製品だけでなく、サービスを含めた様々なソリューションを顧客に提供するビジネスモデルの開発を推進しており、ITを活用した新たな価値を創造することで、顧客の様々な課題解決を図るとともに、持続的・発展的な取引関係を築いていくことを目指している。このような企業価値向上の取り組みが評価された。

 同社のITを活用した具体的な取り組みとしては、まず鉱山向けソリューションビジネスがある。鉱山・農業機械向け事業で、従来の商材別の事業展開にとどまらず、複数商品の組み合わせやサービス、ITサポートまで、トータルで提供するもので、グローバルで展開している。

 同ビジネスを実現するため、同社では「Bタグ」「モニトリックス」を開発した。Bタグは運行中の建設・鉱山車両用タイヤの空気圧・温度を計測し、情報をリアルタイムで車両の運転手や運行管理者に送信するシステム。モニトリックスは鉱山などで使用されるコンベヤベルトの摩耗状況を、自動で把握できる独自のシステムだ。

 また、彦根工場では最新鋭の技術・設備を導入し、IT化や自動化を含めたタイヤ生産ラインの再設計を行うことで、より一層の品質向上と生産効率の改善を図っている。

 さらに、安全・安心なモビリティー社会へ貢献していくことを目指し、昨年、路面状態判別技術を実用化した。路面と唯一接しているタイヤから接地面の情報を収集・解析し、路面情報を把握することで、顧客に新たな価値を提供する。同社では今後も、タイヤだけでなく、タイヤに関する情報を分析するシステムの研究開発も進めていく方針だ。

 

◆東京五輪に向け地域密着イベント

 ブリヂストンは6月6日、オリンピックスポンサー権利活用に関する記者会見を開催し、東京五輪に向け「一人ひとりを支える2020 そして、あなたと、つぎの景色へ」をテーマに、新たな顧客価値・社会価値を創出する活動を行うことを紹介した。

 その一つ「ブリヂストン×オリンピックaGOGO」はJOCが共催する地域密着イベント。国内工場にオリンピック出場経験者を招き、ステージ・イベントなどのプログラムと、同社を知ってもらうプログラムを実施する。

 7月3日の同社創業地の久留米工場での開催からスタートし、10月に東京工場・小平技術センター、11月に横浜工場で開催。その後、20年に向けて、全国各地を巡り継続的に実施する。久留米工場のイベントは、熊本地震復興支援の要素も取り入れた内容とする。

 ブリヂストンはIOCと公式パートナー契約を締結。2024年まで夏季・冬季オリンピックと関連活動をグローバルで支援する一方、五輪マークを自社製品(タイヤ、免震ゴム、電動・モーターアシストを除く自転車)の宣伝・広告に使用するなど、様々な権利を行使することができる。

記者会見のようす

記者会見のようす

◆免震ゴムで新製法 さらなる普及へコスト低減

 ブリヂストンは東日本大震災から5年目を迎えた今年、横浜工場・免震館で

全文:約4655文字

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー