西部ゴム商組 若手社員対象に「ゴムに関する勉強会」開く

2012年07月02日

ゴムタイムス社

 西部ゴム商組は6月28日、会員企業の若手営業社員らを対象に、ゴム製品の基礎知識の習得を目的とした「ゴムに関する勉強会」を大阪市内の中央電気倶楽部で開催した。今回はゴムの種類と特性、作り方、試験方法、さらにゴムの耐油性、ゴムの接着性をテーマに取り上げ、㈱ニシヤマの営業技術部・梅崎信征氏が講師となり、スライドを交えて説明した。会員、賛助会員の社員ら100名近くが参加した。
 ゴムの種類と特性では、代表的なゴムの特性を紹介し、ゴムと樹脂の違いについても説明した。
 「ゴム材料の温度を下げていくと、ゴム弾性を示さなくなる。これがガラス転移点と呼ぶが、この数値がマイナス領域であるのが樹脂との大きな相違。一般的な樹脂は、塩ビで78度、PPで100度と高音域にガラス転移点がある。よって、樹脂はガラス領域で使用される」(梅崎氏)。
 次に天然ゴムおよび合成ゴムの生産についての説明が行われ、合成ゴムの種類、代表的な特性について解説したあと、使用温度や特性などからゴム材料の選択指針について、代表的な例を交えて話した。
 「使用温度では、約80度では天然ゴムやウレタンゴム、最高温度100度程度でSBR、120度ではCRやNBR、180度でシリコンゴム、300度ではフッ素ゴムが使われる。硬さに関しては、一般的に硬いゴム(デュロメーターで80以上)、柔らかいゴム(デュロメーター40以下)は、それぞれ特別の配合処方と加工技術が必要になる」(梅崎氏)。
 続いて、ゴム製品の作り方についての話に移り、配合剤の種類や使用目的、配合工程、混練、成形、加硫などについて説明。とくに加硫工程はゴム製品の製造で独特のもので「ゴム製品に関係する営業社員としては加硫の知識は必ず知っておいてほしいこと」と強調した。
 このあとはゴムの試験方法について、JISに基づく物理性能試験や加硫試験などについて、さらにゴム材料の接着技術について、加硫接着をメインにわかりやすく説明、参加者は熱心にメモをとる姿が目立った。

ゴムの基礎を語る梅崎氏

 

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