12年3月期第3四半期決算にみる合成ゴム販売

2012年02月27日

ゴムタイムス社

 化学メーカー、合成ゴムメーカーの2012年3月期第3四半期決算から合成ゴム販売の動向を探ってみる。
 JSR
 タイヤメーカーの旺盛な需要に支えられ堅調に推移、主要原材料価格の上昇に対応した価格改定も加わり、売上高は前年同期を上回つた。  
 日本ゼオン
 国内販売は、自動車関連部品向けで震災などによる自動車生産減の影響があったものの、主要用途であるタイヤ向けが堅調に推移し、原料価格に応じた価格改定を実施。
 三井化学
 ポリエチレン及びポリプロピレンは販売数量が減少したものの、原燃料価格上昇に伴う販売価格上昇により売上高が増加した。
 宇部興産 
 ポリブタジエン(合成ゴム)、ナイロン樹脂は、原料調達や自動車向け需要などの面で懸念された東日本大震災やタイ洪水の影響が軽微にとどまり、堅調に推移した。
 電気化学工業
 クロロプレンゴムは販売価格の上昇により増収となったが、期後半に入り販売数量が伸び悩んだ。
 旭化成
 ポリマー系事業は、各製品において原燃料価格の高騰や円高の影響を受け、エンジニアリング樹脂は震災の影響もあり販売量が減少したが、タイヤ向け合成ゴムは好調に推移した。
 東ソー
 クロロプレンゴムは原料価格上昇による製品価格是正を実施した。クロロスルホン化ポリエチレンは、前年度実施した能力増強が寄与し、国内外ともに出荷が増加した。
 住友化学
 合成樹脂や石油化学品は、震災の影響や需要の減少に加えて、国内外において大型定期修繕が
あったことから、出荷が減少したが、ナフサ等原料価格の上昇に伴う海外市況の上昇や国内販売価格の是正により、販売が増加した。
 昭和電工
 機能性高分子事業は前期並みの売上高、合成ゴム「ショウプレン」は販売価格の上昇により増収となった。

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