ゴムタイムス70周年の画像

「スマートエネルギーウィーク2018」開催

2018年03月01日

ゴムタイムス社

 創エネ・省エネ・蓄エネ技術を網羅した総合展「スマートエネルギーウィーク2018」が2月28日~3月2日に東京・有明の東京ビッグサイトで開催された。8つの専門展のうち、ゴム関連企業は「水素・燃料電池展」「二次電池展」「スマートグリッドEXPO」「風力発電展」の4展示会に出展した。

 ◆水素・燃料電池展

 横浜ゴム
 同展への初出展となる今回は、高圧水素ガス用ホース「ibar(アイバー)」シリーズを紹介した。

 同シリーズは、燃料電池自動車(FCV)に水素を充填するディスペンサー用ホースとして岩谷産業と共同開発。水素充填圧力35MPa用・75Ma用・82MPa用の3種類を販売している。今回はFCV以外の用途として、水素製造工場内での圧縮水素の移送用途を提案した。

 現在、工場で圧縮水素をトレーラーやカードル(シリンダーを集結させた機器)など別の容器に移す際、金属配管が使われているが、非常に重く、しかも曲げるのが容易でない。

 これに対し、アイバー・シリーズは軽量・柔軟で運搬や充填がしやすい上に、高い安全性や耐久性も実現しており、すでに水素だけでなく、ヘリウムの移送でも使われるようになっている。同社ではこうしたメリットを広く知ってもらうため、同展に初めて出展した。

 テクノ月星
 FCV向けゴム製品の開発を産学官で行っている福岡パビリオン内の1社として出展し、水素充填で使われる高圧水素環境下・耐寒性要求仕様の高耐久ゴムOリングを紹介した。

 同社の化成品事業部では高性能ゴム成形品や帯電手袋などユニークな機能製品を製造・販売している。特に低温領域を得意としていることから、今回展示したOリングを開発することにした。

 特徴は①市販Oリングに比べ体積変化率が小さいこと②高圧水素曝露によるブリスタの発生を抑制していること③水素曝露による物性の変化が少ないことだ。

 すでに、マイナス40℃と85℃という過酷環境下での水素圧力サイクル試験で要求仕様の6600回を遥かに上回る3万回を達成した。この低温特性と耐久性の両立は、おそらく世界一だという。さらに、マイナス65℃での高圧水素シールも実証している。

 シーエス・化成
 やはり福岡パビリオン内の1社として出展し、高温・高圧水素用Oリングを展示した。

 フッ素Oリング・パッキン・異型品の製造とフッ素コーティング剤の製造を行うフッ素専業メーカーの同社は、特に熱的・科学的に安定したパーフルオロ系フッ素ゴムを得意としている。

 今回開発したのは、水素圧縮機のような高温・高圧の水素環境下での使用が想定されるフッ素ゴムOリングだ。

 特徴はテクノ月星のOリング同様①市販Oリングに比べ体積変化率が小さいこと②高圧水素曝露によるブリスタの発生を抑制していること③水素曝露による物性の変化が少ないことである。

 150℃の過酷環境での水素圧力サイクル試験では、高圧雰囲気下で水素ガスリークが確認されず、最終的に要求仕様を上回る7600回までシール性を維持した。

 

 ◆二次電池展

 日本ゼオン
 ポリマー技術を応用したリチウムイオン二次電池用バインダーのラインナップ、同社の電池用材料の歴史、高容量モバイル向け提案、産業用途向け提案、車載用途向け提案、円筒電池向けシール材をそれぞれパネルで紹介した。

 同社のリチウムイオン二次電池製品には、正極用バインダー、負極用バインド―、機能層用バインダー/スラリー、シール材がある。

 このうち負極用バインダーは、従来の電池バインダーよりも高い粘着性を持ち、使用量を減らすことが可能だ。また、柔軟性があり、薄型の電池を作ることができる。モバイル用途・自動車用途・産業用途と幅広い市場で好評を得ている。

 高容量モバイル向け提案では、開発品の「BM451―B」について、従来品に比べ電極の膨らみを抑制するとともに、電池寿命を向上させていることをPRしていた。

 藤倉ゴム工業
 非常用マグネシウム空気電池「ワットサット」を紹介するとともに、シートタイプの電池用電極、熱膨張断熱ゴムなど多様な製品・開発品を展示した。

 ワットサットは水を用意するだけで、スマホ30台をフル充電できる。今回は玉川大学と共同開発し、昨年8月に秋田県大潟村で開催された「ワールド・グリーン・チャレンジ」に参加して、世界で初めてマグネシウム空気電池だけでの走行に成功した実験車両を中心に、その性能をアピールした。

 ブースでは、開発品としてコンセプトモデル「DCAC」と「ミニ」も参考出展した。DCACは従来品に比べ大容量なので、災害時に投光器での電源として、あるいはドローン用電池への充電などとして使うことができる。

 一方、ミニは小サイズかつコンパクトであることから、個人が非常用に備えておくことが考えられている。

 キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク
 135年以上の実績を持つカーボンブラックによるリチウムイオン電池向け

本文:約3188文字

写真・表・グラフあり