ゴムタイムス70周年の画像
ゴム配合・成形トラブル事例とその対策のバナー

横浜ゴム スタッドレス新製品「アイスガード6」発売

2017年07月24日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは7月19日、乗用車用スタッドレスタイヤブランド「アイスガード」の新製品「アイスガード6」を9月1日から順次発売すると発表した。
 新製品は、アイスガードの基本コンセプトである「氷に効く」「永く効く」「燃費に効く」に加え、第4のベネフィットとしてウェット性能を新たに追加。スタッドレスタイヤの最重要性能である氷上制動を大幅に向上させつつ、ウェット性能を一段と高めることを目指して開発された。
 新トレッドパターンとコンパウンドに新開発の「プレミアム吸水ゴム」を採用したことにより、従来品に比べ氷上制動性能を15%、ウェット制動性能を5%向上したほか、性能の持続性、低燃費性能も従来品同等レベル以上を確保しただけでなく、静粛性にも配慮しパターンノイズとロードノイズを大幅に低減させた。
 発売サイズは265/35R19・94Q~135/80R13・70Qの全95サイズ。
 同社は今年2月に北海道・旭川市のテストコース「北海道タイヤテストセンター」で新製品の試乗会を実施した。
 試乗会前に行われた製品説明会では、開発背景説明や技術解説が行われた。

野呂正樹取締役常務執行役員

野呂正樹取締役常務執行役員

 最初にあいさつを行った野呂正樹取締役常務執行役員は「アイスガード6は、5年ぶりのフルモデルチェンジとなる。性能は現行のアイスガード5プラス、アイスガードエボリューションの二製品の良い所を合わせた製品となった」と新製品を紹介した。
 新製品の詳細については、消費財製品企画部の三浦聡司氏が行った。

消費財製品企画部の三浦聡司氏

消費財製品企画部の三浦聡司氏

 まず開発の背景として、同社が実施した調査で、ユーザーがスタッドレスタイヤに求める性能は降雪、非降雪地域に関わらず、氷上ブレーキ性能が最も多いことがわかった。さらに向上して欲しい性能としては、効き長持ちと燃費性能を求めるユーザーが多くを占めた。
 また、約3割の人が濡れた路面をスタッドレスタイヤで走るのは不安と考えており、性能が高いタイヤを購入したいということもわかったという。
 こうした声に応え、新製品は、スタッドレスタイヤの最重要性能である氷上性能、効き長持ち、低燃費性能、ウェット性能を高い次元で融合させることをテーマに開発されたと説明した。三浦氏は「横浜ゴム100周年の集大成として、最新技術を惜しみなく投入した」と説明を締めくくった。

 トレッドパターンはイン側で氷上、アウト側で雪上性能に特化した非対称パターンを継承しつつ、氷雪性能はもちろん、ウェット性能も高めた専用パターンを開発した。
 特に、イン側のエッジ効果と接地性を向上させることで氷上でのグリップ力を強化。さらに新開発の「ダブルマイクログルーブ」が装着初期から優れた氷上性能を発揮するほか「クワトロピラミッドディンプルサイプ」が剛性を高め操縦安定性を向上している。

氷上性能をさらに高めた非対称パターン

氷上性能をさらに高めた非対称パターン

 コンパウンドには新開発の「プレミアム吸水ゴム」を採用。ゴムに配合した「新マイクロ吸水バルーン」の分散を均一化し、氷上で滑る原因となる氷表面の水膜の吸水効果を向上した。

氷上性能もウェット性能もレベルアップしたコンパウンド

氷上性能もウェット性能もレベルアップしたコンパウンド

 さらに、シリカの配合を増量するとともに、均一分散を促進する「シリカ高反応ホワイトポリマー」を新規採用し、路面への密着性を高めることで氷上性能とウェット性能のレベルアップを実現した。

試乗会で性能を体感

 試乗会では、新製品を装着して、雪上ハンドリング試験路をはじめとする評価路面を走行した。
 左右にコーナーがある雪上スラロームコースでは、最初に従来品装着車で、次に新製品装着車でそれぞれ周回し、性能の違いを体感した。

 新製品は従来品と比較して、挙動が安定しており、コーナリングでの応答性が高いと感じた。グリップ力も高く、少ない舵角で狙った通りにハンドリングすることができた。荒れた路面走行時の静粛性も高く、新製品は後部座席で感じるノイズが大幅に低減されていた。

新製品は挙動が安定しており、コーナリングでの応答性が高いと感じた。

新製品は挙動が安定しており、コーナリングでの応答性が高いと感じた。

 氷盤試験路では、時速20キロ前後でブレーキを踏み、どの程度の距離で停止するかを体感した。
  新製品はブレーキがすぐに効き、滑りながらも安定した走行ができた。