JSRグループ企業 プロテインA担体販売開始

2012年10月02日

ゴムタイムス社

 JSR(小柴満信社長)は2日、同社のライフサイエンス系グループ企業であるJSRライフサイエンスが、抗体医薬製造の精製工程に用いられるプロテインA担体「Amsphere TM Protein A」を販売開始すると発表した。
 プロテインA担体「Amsphere TM Protein A」は、同社独自の粒子設計技術「Poronomics TM」により開発された親水性の多孔質ポリマー粒子を基材とし、遺伝子組み換え技術により生み出された高い耐アルカリ性を有する独自のプロテインAを結合させた担体。独自技術によって、抗体の結合容量が繰り返し使用でも低下しにくい、精製品質を損なう不要物が混入しにくく純度の高い抗体を得られる、という特長を実現している。担体の機械的強度が高いため、高流速での精製にも対応が可能。抗体医薬製造プロセスで課題となっている精製工程の効率化に貢献し、ひいては抗体医薬を用いる先端医療が普及していくことにつながることが期待されている。
 同製品の詳細は10月に開催される「BioProcess International(米国・プロビデンス)」および「BioProduction(ドイツ・ベルリン)」にて紹介の予定。
 抗体医薬は、従来の化学合成の低分子医薬と異なり、遺伝子工学的製法で作られる。抗体の持つ特異性を利用するため高い薬効を備えながら副作用が少ないと期待されており、がんやリウマチの治療薬が実現化されているほか、さらに新薬の開発が精力的に進められている。
 今回販売を開始する同製品は、抗体医薬の製造工程におけるアフィニティ精製(抗体医薬となる生体分子を精製する方法で、抗体との特異的な親和力を利用する)に用いられるもの。同製品は高い抗体結合容量と優れた精製能力を有し、これを用いることで高純度の抗体を生産性高く得ることができる。
 抗体医薬の価格は普及上の課題といわれており、価格に大きな影響を与える因子のひとつが抗体医薬製造プロセスで用いられるアフィニティ精製にかかるコストであり、精製工程の効率向上につながる新たな精製担体が求められている。JSRは、同製品はこの期待に応えることが可能としている。

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