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景況アンケート 2016年景気見通しと業績予想(詳報)

2016年01月15日

ゴムタイムス社

1面記事から続く<

―本紙調査―

「増収」回答が4割切る
市場での競争激化など影響

 15年度の業績に関する質問では、売上高が「増収」と答えた企業は37%、「減収」は16%、「緩やかに下降している」が47%となり、減収と緩やかに下降しているを合わせると6割以上の企業があまり明るい見通しを持っていないことが分かった。

 経常利益についても「増益」が37%、「減益」が17%、「緩やかに下降しているが46%と、売上高とほぼ同じ結果となった。

 「増収」企業の主要因(重複回答)では「新事業・製品が貢献」が43%で最も多く、「内需の回復」が36%「販売体制・戦略の強化」が29%、「為替」が14%という結果となった。

増収と回答した方にお尋ねします増収の要因は何ですか(複数可)

 一方「減収」企業の要因(重複回答)としては「内需の不振 」が83%、「市場での競争激化」が33%、「価格のダウン」が17%。

減収と回答した方にお尋ねします減収の要因は何ですか(複数可)

 

 15年は原油価格やナフサ価格が下落し、天然ゴム価格は低迷したままだが、原料価格下落の影響については「なかった」が81%で大多数を占め、「あった」は19%の結果となった。原材料費は下がったものの、市況が悪化して売価が下がったため、プラスマイナスの効果が相殺されたものと考えられる。

原料価格下落は2015年度の売上高に影響を与えたか

 15年度の雇用者数の過不足感については「適正」が過半数の67%となり、「不足」が28%、「過剰」が5%となった。また、2016年度の新卒採用計画については「横ばい」が過半数の73%、「増加」が15%、「減少」が12%となった。不足が3割に迫り、ゴム産業でも人手不足の影響が表れ始めていることを示している。ただ、採用については横ばいが圧倒的に多く、現時点では人手不足の傾向にありながらも、中長期を見据えると慎重にならざるを得ない姿勢であることが分かった。

2015年度の雇用者数の過不足感について

 15年度下期の需要分野の動向について「好調分野」「不振分野」で、それぞれ回答を求めた。その結果、好調分野では「自動車」が最も多く、「医療関連」「土木建築」「OA機器」「設備」が続いた。一方、不振分野で最も多かったのは「土木建築」、次いで「自動車」「設備」「住宅」「家電」の順だった。

15年下期(7―12月)に好調であった貴社の需要分野は

16年度に期待される需要業界

 自動車と土木建築、設備は、需要先の業績や受注の有無などによって明暗が分かれた。一方、住宅に関しては、持家の着工件数は11月まで7ヵ月連続で増加したものの、マンションは中部・近畿圏で大規模物件が減少したことで7月以降、減少あるいは横ばいとなっていることが不振の要因として表れたと言える。

 自社の手元資金を投資する重点分野については、「設備投資」が29%でトップ、次いで「従業員に還元」が18%、「財務の健全化」が17%、「人員補強」が13%となった。

自社の手元資金を投資する重点分野は

 製造業の設備年齢が、13年時点で20年前の10・9年から16・3年と5年以上も老朽化していることから、設備の更新が不可欠になっていることを示しているものと見られる。

 従業員への還元については、安倍政権が経済界に対して賃上げを要請し、経団連もその意向を示していることを反映しているようだ。

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