山本眞が考える「これからの中小企業の在り方」第6回

2014年05月31日

ゴムタイムス社

 3月決算の会社の決算が先月次々と発表され、上場会社は概ね良い成績を出して参りました。早くこの景気が中小企業に迄廻って来ることを願いたいものです。
 さて、今回は前回予告したように製造販売業A社の人事の問題をどの様に解決したかの事例をお話ししたいと思います。
 A社は30年以上続いている会社ですので、社員の平均年齢がかなり高く中には創業以来からの社員もおりました。
 その様な社員は社長と共に会社を作りあげてきたという自負も有り、事実そうでした。その為、社長からの評価も高く、よく言えば社長に対しての忠誠心が有り、仕事も十分にしてきたと思います。しかし、悪く言えば社長の意見は聞くが、新に事実上の経営を行う取締役会の意見にはなかなか従わなく、社長とのなれ合いが可成り目立っており会社内部の雰囲気が重くよどんでいた原因を作っていたのも確かではありました。
そこで、私は社長に新しい体制に馴染まない古い社員を解雇する事を決断してもらうように提案致しました。
 会社と言うものは30年も経つとどうしても風通しが悪くなり、また世の中の変化に対してついて行けなくなる傾向があります。会社の寿命は30年などとよく言われます。正にその通りで、本来日々その時の経済情勢や社会情勢に合わせて変化していかなければ成らないのが当たり前なことですが、この会社は幸い特殊な分野の仕事をしてきたため大げさに言ってしまうと、今まで何もせずとも何とか生き延びてきたともいえたのです。しかし、この様な特殊な分野の会社でも現在の社会環境について行けなくなってきました。
その為、管理職に居た創業当時からの社員を思いきって整理しなければ新たな社会環境に合う若い芽が育たなくなる危険性が感じられました。
 古くから会社の仕事をしてきた人達は、この様なことを頭では十分解っていたと思いますが、

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