BASFジャパン ワールドツアーを東京で開催

2013年03月04日

ゴムタイムス社

  BASFジャパン株式会社は27日、東京国際フォーラム展示ホールにおいて、同社のの幅広いイノベーションを伝える「We create chemistry ワールドツアー」を開催した。
 同イベントは、2012年1月から約1年半をかけてドイツ・マンハイム、デトロイト、ニュージャージー、サンパウロ、上海、ブリュッセル、ムンバイ、東京、ソウルの世界9ヵ所で開催される。
 キーノート・スピーチでBASFジャパンのヨルグ‐クリスチャン シュテック代表取締役社長は「BASFはグローバルな研究開発基盤を活かし、世界をリードする化学会社としてほぼすべての産業に製品とソリューションを提供している。このワールドツアーで紹介するのは、幅広い分野にまたがる最新のイノベーションであり、そのすべてが持続可能な将来につながるもの。BASFが世界でどのような活動をしているのか、いかにして経済的な成功と社会への貢献、環境の保護を結び付けていくのか、BASF のすべてをご覧いただける機会となる」と挨拶した。
 会場には、化学におけるイノベーションが大きな役割を果たす「資源、環境、気候」、「食品と栄養」、「生活の質」の3つの主要分野をもとにBASFのイノベーションを紹介する15の展示ブースが用意された。
 展示ブースは、日本主導のイノベーションであり、液晶ディスプレイ(LCD)の重要部材であるカラーフィルターの赤色顔料や、エネルギー効率に貢献する太陽光発電、未来の自動車を実現するエレクトロモビリティなど、様々な分野のイノベーションが紹介された。
 ダイムラーと共同開発したEVコンセプトカー「スマートビジョン」も展示され、世界初採用の軽量化技術などを訴求した。
 同社はイノベーション分野による売上高を、2020年時点で300億ユーロにする方針を発表した。

尼崎研究開発センターを拡張

 また、既存の尼崎研究開発センターを拡張し、 バッテリー材料に特化した研究施設「尼崎研究開発センターバッテリー材料研究所」を尼崎(兵庫県)に新設し、 13年内に本格的な業務開始を目指す。
 同研究所では、グローバルな研究開発ネットワークの一部として、高性能バッテリー用の電解液と電極材料の研究に重点的に取り組み、日本のバッテリー業界へテーラーメイドのソリューションを提供する。
第1段階として、13年4月にバッテリー材料に特化した研究者が業務を開始し、年内には、尼崎研究開発センターを約600㎡ 拡張し、新しいオフィスと研究所を新設する。

 バッテリー材料担当バイスプレジデントであるアトリアン・シュタインメッツは「バッテリー材料研究所の新設によって、日本中の先進的なバッテリーメーカーに対し、エレクトロモビリティやスマートフォンやタブレット端末などの民生機器用途の両方の、それぞれにカスタマイズしたソリューションを提供できるようになる 」と日本メーカーと連携を目指す方針を述べた。
総投資額は数百万ユーロ。

 

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