日立化成 タイに自動車用カーボンブラシの生産拠点を新設

2012年03月19日

ゴムタイムス社

 日立化成工業㈱は、タイにおける子会社であるHitachi Powdered Metals (Thailand) Co.,Ltd.(以下、HPMT)内に、自動車用カーボンブラシの生産拠点を新設し、2012年4月下旬より順次生産を開始すると発表した。

 自動車用カーボンブラシは、自動車のスターターやラジエーターファン、ワイパー、パワーウィンドウなどの各種モーターの回転部と褶動接触し、電流を流すための部品。現在、同社の山崎事業所等で生産しているが、顧客である日系ならびに海外自動車メーカーや、自動車部品の電装メーカーは、自動車市場が拡大している中国、東南アジア諸国およびインドでの需要に対応するため、これらの国・地域での生産拡大を計画している。そのため、同社グループにも、現地生産・供給の要請が寄せられていた。
 一方、同社グループでは東日本大震災をきっかけに、自動車用ブラシの安定供給を図るため、生産拠点の分散化について検討してきた。

 今回、既存工場・敷地を活用することで、早期の生産拠点立ち上げと、投資費用抑制が可能なことから、同社グループのタイに所在するHPMT内に生産拠点を新設。4月下旬より、生産を順次開始するとしている。
 同社では、国内拠点に加えタイ拠点を活用することで、中国、東南アジア諸国、インドでの自動車部品需要を取り込み、2015年度には自動車用ブラシの売上高を、東日本大震災前の水準以上に回復させることを目指している。

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