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カーボンブラック特集 輸入品が減少傾向に

2018年05月11日

ゴムタイムス社

 カーボンブラック協会がまとめた2017年のカーボンブラック品種別実績によると、出荷量は57万3539tで前年同期比2・0%増となった。内訳は、ゴム用が53万5214tで同2・1%増、非ゴム用・その他は3万8365tで同0・6%増。また、生産量は全体で57万8906tで同横ばいとなった。

 ゴム用の国内出荷内容は、タイヤ向けが40万5188tで同3・3%増、一般向けは11万2733tで同1・1%減となった。
 年間累計の輸出量は5万5336tで同11・0%増、輸入量は16万2310tで同2・4%減となった。

 カーボンブラックの主要需要先で出荷量の7割近くを占める自動車タイヤでは、17年年間生産量(本数)が前年比1・0%減となったものの、国内出荷(同)は同3・0%増(JATMA調べ)。また、17年の四輪車の国内生産台数も同5・2%増(日本自動車工業会調べ)となっている。自動車およびタイヤ・チューブの国内生産が堅調だったことが、カーボンブラックの出荷増にも寄与したものと見られる。

 

2017年のカーボンブラック品種別実績

2017年のカーボンブラック品種別実績

 一方、2018年の需要見通しについては、同協会が発表した2018年のカーボンブラック総需要(内需と輸出合計)見通しによると、出荷量は75万9049tと前年実績見込み比でほぼ横ばいと予想している。

 今年の国内自動車生産が微減と予測されていることを受け、国内タイヤ需要も慎重な見方を示しており、今年のカーボンブラック需要も前年並みになると予測した。

 ゴム用需要については、今年の自動車タイヤの国内総需要が前年比1%減と前年を割り込むとの予測から、タイヤ向けの需要を17年実績見込み比で0・7%減の51万2422tと予想した。

 ベルトやホースなどの工業品が中心の一般ゴムに関しては、一般ゴム生産が前年比1%増になるとの予測から、一般ゴム向けの需要見通しを同0・8%増の15万1928tと見込んでいる。さらに、非ゴム向け同0・9%増の3万8700トンを合わせると、内需合計は同0・3%減の70万3049tの微減を見込んでいる。

 輸出については、為替が円安基調で推移していることや、市場を取り巻く環境を勘案した結果、今年の実績見通しを同3・5%増の5万6000tと見込んでいる。

 一方、輸入については、国内タイヤ生産の伸び悩みに加え、中国やインドなどの国内景気が良好なことから、海外のカーボンブラックメーカーが日本へ輸出攻勢をかけないと判断し、今年の見通しは前年比横ばいの16万5000tと予想した。

 2018年に入ってからの動向としては、同協会がまとめた2月のカーボンブラック品種別実績によると、出荷量は4万8801tで前年同月比4・9%増となり、3ヵ月連続で増加した。
 カーボンブラックの昨年の輸入量は2・4%減少と微減となったが、2月の輸入量は1万895tで同11・6%減となり、昨年11月から4カ月連続で減少しており、減少傾向に歯止めがかかっていない。
 輸入品は東日本大震災が発生した2011年以降毎年17万~18万トンが定着し、中国や韓国、インドなど海外メーカーの攻勢を受け、これまでカーボンブラックの輸入量は増加傾向が続いてきたが、ここ数年は減少傾向が鮮明となっている。
 輸入国別では、中国が7万2300tで前年比5・7%増、韓国が2万4300tで同2・9%増、インドが1万600tで同3・7%増、タイが3万8000tで同22・6%減となり、この4ヵ国でシェアの9割を占める。
 タイからの輸入が大幅に減ったのは、タイ国内のカーボンブラックメーカーの生産が不足し、日本への輸出を増やせない状況にあるからだという。
 また、中国からの輸入が伸び悩んでいるのは、中国政府の環境規制によって石炭系原料油の供給量が減少しただけでなく、カーボンブラック工場自体にも環境規制が及んでいるため、カーボンブラックの生産量が減少していることが要因として挙げられている。
 今後も、中国やインドでは自動車産業でカーボンブラックの需要が旺盛なことから、日本へ輸入量が大きく伸びる可能性は低いと見られている。

2018年のカー黒需要見通し

 

 

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