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高分子材料の劣化メカニズム解析手法と安定化対策事例

~高分子の多彩な劣化メカニズムと解析手法を豊富な事例でポイント解説、防止剤、吸収剤安定剤の特徴と作用、海洋プラスチックごみやマイクロプラスチックなどの環境問題と劣化の関係を概説~ 

ゴムタイムス社

受講可能な形式

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趣旨

 高分子材料は、自然環境に曝されているうちに物理的・化学的作用を受け、徐々に本来の特性を失い実用に耐えなくなる。これは、高分子材料の特性が発現するもととなる分子の化学構造と集合状態が変化するためである。このような高分子の劣化を防止し、安定性・耐久性を向上させるために多くの努力が払われている。しかし、この努力が効率的に結実するためには、劣化メカニズムの基本を理解し、また劣化挙動を正しく解析することが重要である。 本講演では、高分子の多彩な劣化メカニズムならびにその解析手法について事例を交えながら要領よく解説する。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤と光安定剤の種類、特徴、作用についても解説する。さらに、近年大きな問題となっている海洋プラスチックごみやマイクロプラスチックなどの環境問題に高分子の劣化がどのように関係しているかを概説する。

受講対象者

・高分子材料成形加工業者、高分子材料利用製品メーカー、高分子材料利用製品ユーザーを主な対象とする。
・初歩的な物理化学、有機化学、自分が扱う材料の物性に関する基本事項を修得していることが望ましい。

日時 2024年8月9日10:30~16:30
アーカイブ視聴 1970年1月1日~1970年1月1日
講師 黒田真一 (群馬大学 大学院 教授 理工学府 産学連携推進部門 理工学府 環境創生部門)
講師略歴

東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得満期退学(1988.3)工学博士(東京大学,1988.11)

1988年4月 群馬大学助手、2002年4月同助教授、2008年3月 同大学院教授

マテリアルライフ学会 会長(2015年~)

ISO/TC61/  SC6 国内代表委員(2015年~)

ISO/TC61/SC14/WG4 国内委員(2019年~)

繊維学会堅ろう度標準化研究委員会 委員(2022年~)

受講料 45000円
会場 WEBセミナー(ZOOM)
主催会社 ゴムタイムス社
配布方法 PDFのテキストで配布 ※本セミナー資料の無断転載、二次利用、講義の録音・録画などの行為を固く禁じます。
お申込み このセミナーに申込む
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プログラム

1.はじめに
  1.1 劣化とは?
  1.2 劣化の要因と発現挙動

2.高分子の熱・熱酸化劣化機構
  2.1 ポリオレフィンの劣化過程
  2.2 高分子の自動酸化
  2.3 芳香族高分子の劣化過程

3.高分子の光劣化機構 
  3.1 光化学の基礎 
  3.2 光劣化の素過程
  3.3 光劣化の支配因子

4.高分子劣化挙動の解析 
  4.1 促進劣化試験
  4.2 分子量変化(SECによる解析)
  4.3 化学構造変化-1(IR分光測定による解析)
  4.4 化学構造変化-2(ケイ光、リン光測定による解析)
  4.5 モデル化合物を用いた解析
  4.6 高次構造変化(顕微鏡観察、X線回折、熱測定、動的粘弾性測定による解析)
  4.7 力学物性変化(引張試験、曲げ試験、衝撃試験)
  4.8 化学構造変化-高次構造変化-物性変化の相関
  4.9 寿命予測

5.高分子の安定化対策  
  5.1 酸化防止剤
  5.2 紫外線吸収材(UVA)
  5.3 ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)
  5.4 安定剤の相乗効果
  5.5 高次構造制御による安定化

6.高分子の環境問題
  6.1 マイクロプラスチック
  6.2 海洋プラスチックごみ

注意事項

セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。

Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。

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