鬼怒川ゴム 海外売上高比率50%に拡大

2012年12月11日

ゴムタイムス社

    鬼怒川ゴム工業㈱の関山定男社長は12月6日記者会見し、同社の中期経営計画「Kinugawa Challenge 2015」の中で新興国を中心としたグローバルでの需要拡大を拡販のチャンスと捉え、海外での売上を拡大することで,2015年度売上高1000億円を目指すと発表した。
 売上拡大の取り組みとして、中国、メキシコ、タイ、インドネシアでの車体シール部品、ホース、防振部品の海外生産拠点の拡張に加え、インド進出、ロシア・ブラジル進出検討を明らかにしたが、2015年度までに約100億円を投資し、海外売上高比率50%を目指す計画。
 中国では(天津市、福州市、広州市、大連市)の既存工場に加え、蕪湖市の鬼怒川(蕪湖)が2012年8月に操業を開始したほか、2013年には河南省鄭州市に鬼怒川(鄭州)の新工場を開設する。新規拠点(蕪湖,、鄭州)では車体シール部品に加えホース部品、防振部品も含めて生産する。鄭州では鄭州日産との戦略的パートナーシップ締結による優先発注を確保しているという。
 また、中国における反日暴動の影響による減産への対応として、生産体制の見直し、原材料調達の現地化・汎用化等の合理化活動の加速化により生産調整に伴う収益への影響の極小化を図るとしており、減産期間の継続によっては、負荷の高い拠点の応援生産等を実施し、操業度を確保していくとしている。
 また、メキシコのキヌガワメキシコでは需要増大に対応、近隣地に土地を確保、2013年度に拡張移設し、車体シール部品だけでなく、ホース部品、防振部品も現地化し、米州全土向けの販売を目指す。
 タイ拠点では、インド、インドネシアを含めたアセアンの中核拠点として一極集中生産することで、コスト競争力を高める方針で、2013年よりホース部品の拡販を図る計画。拡販分は既存の建屋を活用することにしている。インドネシアでは、現地で売れ筋の車両に適した設計仕様の部品を提案し販売を広げる。キヌガワインドネシアが2012年6月から操業を開始した。
 インドでの取り組みについては、2012年12月にキヌガワインドを設立。提携先の和承R&A社に工程の一部を委託し、インド民族系部品メーカーに対抗できる製品を販売する。2012年11月に同社と部品取引基本契約を締結している。 一方、ロシア、ブラジル進出においては、自動車市場急成長のロシアのヴオルガ地域へ2014年に進出して、車体シール部品を中心に日産への拡販を検討中。また、年間販売台数350万台の巨大市場であるブラジルに現地一貫生産で競争力を高めて、車体シール部品を中心に2014年の進出を検討している。
 同社ではこうした海外での売上拡大には、製品技術、プロセス技術の革新が不可欠とし、軽量化・リサイクル技術の開発生産、樹脂化(TPV化)のグローバル展開、多品種・少量生産に対応した標準化・汎用化による開発リードタイムの短縮を推進している。同社では環境問題や市場の二極化(高付加価値製品・低価格品)に対応、2015年までに全部品の7割を樹脂化するとしている。