鬼怒川ゴム 15年までに売上高1千億以上

2011年11月25日

ゴムタイムス社

  鬼怒川ゴム工業は11月24日、2015年までの中期経営計画「Kinugawa Challenge 2015」を策定し発表した。
 同社では構造改革をさらに推進し経営基盤の強化を図るのと同時に、着実かつ持続的な成長を目指し、数値目標として売上高1000億円(2012年3月期予想700億円)以上、営業利益率を現時点の12%以上を維持するレベルを目標としている。
 これらを達成させるため、「スピード・変革・チャレンジ」を経営目標に掲げ、①モノ造りの強化②技術開発戦略③地域戦略④商品戦略⑤調達戦略⑥業務改革~企業体質改善⑦品質・安全・環境対応・環境対応ーの7つの成長戦略に取り組んでいく。
 モノ造りの強化では改善活動の継続と進化を推進し、更なるレベルアップを図りグローバルで標準化する。
 技術開発戦略では樹脂化、材料発泡化による軽量化とリサイクル推進など、環境にやさしい技術開発に加え、2極化する部品仕様への対応を図っていく。
 地域戦略では、日産と現代自動車の生産拠点が近接している地域での相互補完や複数メーカーへの受注拡大、既存の拠点の増強、新規地域においては投資のリスクヘッジをしながら積極的に事業を展開し、グローバル展開を加速させる。具体的なグローバル展開として①中国安徽省に中国4拠点目の車体シール・型物ホース生産の新拠点を設立し、12年半ばに操業開始予定。中国鄭州に中国2拠点目のサテライト工場進出(13年)②インドでは業務提携先の拠点を活用し相互補完と資源効率を最適化し進出。インドネシアにサテライト工場進出(12年操業開始)③米州では11年1月からサテライトとして稼動しているメキシコ工場を早期に一貫生産工場にする④欧州ではアセアンからの部品供給と業務提携先の活用。ロシアではサテライト工場進出(13年)ーを計画している。
 これら新期拠点進出及び一般設備投資額は15年度までに約120億円、、新規投資拠点へは約70億円を投資する計画。
 商品戦略では防振ゴム部品・ホース・型物部品のグローバル拡販、2極化仕様の充実、建機メーカーの拡販を図る。防振ゴムでは「東洋ゴムとの協業体制をグローバルに展開していきたい」(関山社長)。調達戦略では、サプライヤーとの協働活動によるコスト削減、現地調達先の開拓と採用のスピードアップ、共同購買の拡大によりグローバル全地域での最適調達を進める。15年度の売上高構成比は車体シール60%、防振ゴム20%、ホース・型物・精密ゴム20%。日産自動車向けが70%、欧米の自動車向けが30%を見込んでいる。

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