帝人化成 高付加価値フィルム製膜設備が松山事業所で稼働開始

2012年10月25日

ゴムタイムス社

 帝人化成は24日、帝人松山事業所内のフィルム製膜設備が竣工し、稼働を開始したと発表した。新設備の製膜能力は年産100万㎡。
 同社は中長期経営ビジョンにおいて成長戦略として掲げた「川下への事業展開」の実現に向け、単なる素材の開発・販売に留まらず、付加価値の高いポリカーボネート樹脂とコンパウンド技術を融合するなど、先端素材と高度な加工技術を組み合わせ、顧客と一体となった商品開発・用途開発を進めている。これまで以上に付加価値の高いソリューションを提供することにより、顧客ニーズの多様化・高度化に対して、さらに高いレベルで応えるべく、2012年7月より高付加価値フィルムの製膜設備の新設を進めていた。
 新設備は独自の設計により、業界最高レベルの高い平滑性や表面外観特性を持つフィルム製膜が可能であるだけでなく、アクリル樹脂や環状ポリオレフィン系樹脂など、ポリカーボネート以外の様々なポリマーを用いたフィルムを製膜することが可能。現在、高度な生産技術のノウハウを有する製膜研究専門チームにより、塗装代替として使用される加飾フィルムの高表面外観性グレードや、ガラスと同等の透明度や表面平滑性を持つフィルム、バイオプラスチックをベースとした加飾フィルムなど、同設備を活用した新規高付加価値素材の開発に取り組んでいる。
 今後も同設備を活用することでさまざまな顧客ニーズに対応する高付加価値製品を開発し、エレクトロニクスや自動車、環境・エネルギー関連の市場を中心に、より一層のソリューション提供力強化を図る方針。

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