三洋化成 ポリウレタンフォーム用原料の新プロセスを開発

2012年05月07日

ゴムタイムス社

 三洋化成工業㈱では、ポリプロピレングリコール(PPG)の新製造プロセスを開発し、新たに衣浦工場(愛知県半田市)にパイロットプラントを建設し、本格生産に向けサンプル出荷を開始した。

  新プロセスで製造される PPG は反応性が高く、かつ、モノオールフリーという特徴を持ち、自動車シートの軽量化・高機能化などに貢献できる。 PPG は、イソシアネートと反応させて、自動車シートやベッド、ソファなどのクッション部分の軟質ポリウレタンフォームを作る原料であり、ポリウレタンフォームの特性を大きく左右する。 自動車シート用途では、ポリウレタンフォームの高機能化による乗り心地の向上に加えて、軽量化による燃費向上が望まれている。 一般的に、PPG にエチレンオキシド(EO)を付加して1級水酸基比率を高めることによって、イソシアネートとの反応性を上げる工夫がされているが、ポリウレタンフォームの耐久性が低下するという課題がある。
 また、軽量化においては、製造時に副生されるモノオールと呼ばれる成分がポリウレタンフォームの強度を低下させるため、一定のフォーム密度を保持することで強度を維持する必要があり、軽量化に限界があった。  今回同社は、PPG 製造プロセスの抜本的見直しを行い、EO を付加することなく、もしくは少量付加するだけで、1級水酸基比率(反応性)を高め、かつ強度低下の原因となるモノオールをほとんど生成させないプロセスの開発に成功した。  新プロセスで製造される PPG を用いた自動車シート用ポリウレタンフォーム(モールド成型)は、耐久性の低下が少なく、かつ、モノオールフリーにより強度が高まるため、従来よりも少ない使用量で成型(低密度化)しても、クッション性などを損なわない。このため、従来の製法による PPG を使用したポリウレタンフォームより軽量化や高機能化が可能となる。
 ポリウレタンフォームの代表的な成型方法であるモールド成型とスラブ成型のどちらにも対応できるため、広い用途への拡販をめざしています。 今後は、パイロットプラントを活用し、ラインナップの充実や本格生産設備建設に向けたサンプル出荷を進めていく。