積水化学工業は12月22日、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の製品設計・製造・販売を担う積水ソーラーフィルム（ＳＳＦ）が福岡市と「脱炭素社会の実現に向けた連携協定」を締結したと発表した。
都市部では大規模な再生可能エネルギーの設置が難しいという課題解決に向け、同社とＳＳＦは、福岡市と連携し、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証に取り組んでいる。
ＦＧＮ（Ｆｕｋｕｏｋａ Ｇｒｏｗｔｈ Ｎｅｘｔ）屋上での防水材一体型施工、香椎浜小学校体育館屋根への導入（設置面積約２００㎡）など、公共施設を実証先とした取り組みを進めてきた。
同協定は、これらの実証の成果を基盤に、福岡市をフィールドとした技術開発および実証実験をさらに進め、脱炭素社会の実現を目指すことを目的としている。
同協定に基づき、福岡市とＳＳＦは、ペロブスカイト太陽電池の普及促進をはじめとした、都市型地産地消創エネモデルの確立、市有施設等での実証や率先的な導入など、地球温暖化対策に関する新技術の実装に向けた取り組み、環境エネルギー教育を通じた脱炭素に係る理解促進や啓発の取り組みを連携して進めていく。
直近の取り組み予定は、市内小中学校体育館屋根への設置となる。設置場所は、高宮中学校、老司小学校、原西小学校の３校、設置面積および発電容量は、合計約２６５㎡、約25ｋＷとなる。
同社グループは、同協定に基づく実装および実証を進めていく。市内小中学校体育館屋根への設置や技術開発に向けた実証を通じて、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の社会実装を加速させるとともに、持続可能な脱炭素社会の実現に貢献していく。
高島福岡市長と上脇ＳＳＦ社長
