住友ゴムがプレスセミナーを開催 新材料開発技術に エナセーブを採用

2011年12月16日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業㈱は12日、東京都中央区の鉄鋼会館で第5回プレスセミナーを開催した。今回は今年開催された東京モーターショーで発表した新技術を中心として、同社の技術の先進性についての説明が行われた。

 セミナーに先立ち挨拶に立った執行役員・中瀬古広三郎氏が「地球環境保全を経営の最重要課題として位置づけ、環境のためにタイヤができることを考え、さまざまな取り組みを実施してきた。原材料・低燃費性・省資源という3つの方向性で取り組くみ、1つめの原材料として、タイヤ原材料である石油や石炭などを使用しない石油外天然タイヤ、2つ目の低燃費性とはタイヤの転がり抵抗を小さくする低燃費タイヤ、また3つ目の省資源はスペアタイヤを必要としないランフラットタイヤの開発があげられます。本日、紹介するのはシュミレーションを活用した当社独自の最先端材料開発技術『4D NANO DESIGN』。この技術により、はっきとりと見えなかったナノの世界を鮮明に見える化し、ナノレベルで素材を自由にコントロールして材料設計、開発を行いことが可能となった」と語り、「今後、この技術を活用し地球環境の配慮と安全・安心を両立するタイヤ開発を加速させていく」と述べた。

 セミナーは新材料開発技術について、材料開発本部副本部長の松尾俊郎氏が、3次元に時間軸を加えた4つの次元で解析し設計するナノレベルの材料開発技術『4D NANO DESIGN』をスライドや動画を上映しながらわかりやすく解説をした。その中で松尾氏は「新開発した技術『4D NANO DESIGN』を活用することでタイヤの要求性能に応じた材料開発のスキルを飛躍的に向上できると期待している。今後はこの技術をさまざまな高機能タイヤの材料開発に活かしていく」と語った。

 続いて執行役員・ダンロップタイヤ営業本部長の山本悟氏は「4D NANO DESIGN」を採用した第一弾商品のエナセーブPREMIUMを加えた2012年の低燃費タイヤの展開を説明。具体的にラベリング制度の認知度調査、販促活動、購入タイヤ検討タイヤイメージなどをスライドで解説した。山本氏は「エナセーブブランドを中核した幅広い範囲で、今まで以上に市場におけるPR、拡販に取り組んでいきたい」と述べた。

 セミナー終了後、新技術のついて質疑応答が行われた。

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