富士ゼロックス、植物由来成分を50重量%以上含むバイオベースプラスチックを開発

2011年10月03日

ゴムタイムス社

 富士ゼロックス㈱(山本忠人社長)は、植物由来成分を50重量%以上含むバイオベースプラスチックを開発した。このプラスチックは、07年に導入したバイオマスプラスチックに比べ、材料としての比較でCO2排出量を約41%(同社比)削減した。
 現行材料は、植物由来成分であるポリ乳酸と石油系材料とのアロイ樹脂。新たに開発したバイオベースプラスチックは、ベースとなるプラスチック成分をポリ乳酸のみとした。
 同社は07年に植物由来成分を30重量%以上含むバイオマスプラスチックを材料とする部品を商品に導入、今後新たに開発した50重量%以上含むバイオベースプラスチックに順次入れ替える。日本バイオプラスチック協会「バイオマスプラ50マーク」の認証を取得した。
 一般的に植物由来成分(ポリ乳酸)が増加すると、難燃性、柔軟性が悪化し、水分等による分解も起こりやすくなるが、新材料は、複数の添加剤を組み合わせることで難燃性を現行材料より向上させ、かつ分解を抑制する。さらに現行材料同様の強度も確保し、機構部品で使用できる。
 このバイオベースプラスチックは、富士フイルムの技術協力を得て開発したものを、石油系材料の不使用をコンセプトに共同で進化させた。材料の開発初期から富士フィルムと植物由来材料に関する知見を共有し、材料設計、難燃性や物性評価、成形加工技術に関する検討を進めてきた。量産化においてはユニチカ㈱の協力を得て開発した。今後も各社協力のもと、環境に配慮した材料の開発を進めていく。

 

 

 

 

 

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