東洋ゴム 2015年度入社式を開催

2015年04月01日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は2015年度入社式を開催した。

 新入社員に対して、山本卓司社長のあいさつは以下の通り。

 新入社員の皆さん、本日はご入社、誠におめでとうございます。会社を代表して、ひと言お祝いを申しあげます。未来への可能性に満ちた42名の皆さんを、当社の新たな一員としてお迎えすることができ、一同、心から大変喜んでいます。

 すでに連日の報道でご存知だと思いますが、皆さんにご入社いただいた当社は、今大きな岐路に立っています。先に発表していますが、当社が手がけてきた免震積層ゴムの事業で、出荷してはならなかった製品を日本全国にまたがって数々の建物に納入していた不正が判明し、多くの皆様にたいへんなご心配とご迷惑をおかけしている状況にあります。

 ご家族、周りのご友人などから心配され、皆さんご自身もさぞ戸惑われたことでしょう。夢と希望を携え当社の門をくぐっていただくべき新しい人生の門出に、会社がこのような状態にあることは私をはじめ、社員一同、たいへん申し訳ない気持ちであります。

 会社は、本来、多くの皆さまとの信頼関係の上で事業をさせていただいている立場にありますが、自らその信頼を損なう事態を招いたことは残念でなりません。日々、一生懸命奮闘している皆さんの先輩方も同じ思いです。

 私たちがメーカーであり続けるには、技術はもちろん、あらゆる分野で挑戦と革新が必要です。東洋ゴム工業は、目の前の課題に真摯な眼差しで向き合い、まじめにその解決に取り組み、そのなかで生まれた創造性を独自の製品価値や魅力に替えてお届けしてきました。私たちはそのような愚直、実直ともいうべき思想、DNAを持っています。どうか新入社員の皆さんには、当社の善きDNAを信じ、学び、自らを磨いていただき、自分のステージで一心に挑戦をしていただきたいと思います。

 人のために何ができるか。

 仕事とは「誰かが喜んでくれることをする」ということだと私は信じています。

 これからの長い会社人生の中で、自分は誰かの役に立っているか、自分の仕事は誰かに喜んでもらえるものかを常に問いかけていただきたいと思います。

 私たちは今回、一瞬にして大切なお客様から信頼を失ってしまいました。一日でも一時間でも早く、一人でも多くの人に喜んでいただける企業に生まれ変わろう、と全社をあげて取り組んでいます。

 新入社員の皆さんは今日から仲間として、はつらつとした気概をもって社内を鼓舞する存在になっていただきたいと思います。また、新鮮で素直な目線を、お客様の目線に合わせ、どう在るべきかを真っ直ぐ見つめ、ともに立派な会社にできるよう最初の一歩を踏み出していただきたいと願っています。

 前を向き、やるべきことを正しく愚直に貫く。そういう東洋ゴムグループの社員になっていただけることを期待しております。

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