横浜ゴムは12月1日、11月22日に中国杭州市の乗用車用タイヤ新工場の開所式を開催したことを発表した。式典には地域の多くの関係者が出席し、同社からは清宮眞二代表取締役社長兼COOが出席した。
新工場は2024~2026年度までの中期経営計画「ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーロク」のタイヤ消費財の成長戦略に掲げた「1年工場」の第一弾である。「1年工場」は、技術・生産戦略の『よいものを、安く、スピーディーに』というモットーに即して低コスト・高効率生産を実現し、市場競争力の高い工場を1年間で立ち上げることを目標に2024年12月に起工式を開催し工場建設を進めてきたが、当初計画より1カ月前倒しの11カ月でタイヤ生産を開始した。
式典で挨拶に立った清宮社長兼COOは、当初目標を上回るスピードで工場建設を成し遂げた多くの関係者の尽力に謝意を表すとともに「この新工場は横浜ゴムにとって、今後の持続的成長のための大変重要なプロジェクトであり、量産化のスピードを加速して市場の皆様に高品質、高付加価値の商品を1日でも早く届けられるよう全力で取り組んでいく」と述べた。
新工場の建設は杭州市の環境対応に伴う移転要請に応じたもので、同社はこの移転を機に中国市場におけるさらなる需要増を確実に取り込むため、稼働中の既存工場に比べ生産能力を約300万本増強する。生産能力は年産900万本で2026年第2四半期までには本格生産を開始する予定である。また、新工場ではEVなど新エネルギー車向けの高付加価値タイヤやハイインチタイヤの生産を強化する。


