NOKの第3四半期 国内外でシール事業堅調

2014年02月04日

ゴムタイムス社

 NOKの2014年3月期第3四半期連結決算は、売上高が4333億3100万円で前年同期比8・9%増、営業利益は205億3400万円で同9・7%増、経常利益は295億8300万円で同26・5%増、四半期純利益は169億600万円で同27・1%増となった。
 自動車業界は、国内ではエコカー補助金終了の影響があったものの、新車投入効果等により需要は回復した。海外では自動車購入補助制度が終了したタイで需要が減少したものの、中国および米国で需要が増加した。電子機器業界は、スマートフォンやタブレット端末の普及により、デジタルカメラやハードディスクドライブの需要は低調に推移した。事務機業界は、プリンター、複写機ともカラー機を中心に国内および欧州、米国等で買い替えにより需要が回復し、堅調に推移した。このような環境の中、同社の業績は増収増益となった。
 セグメント別では、シール事業においては自動車向けについては、国内および中国等海外での自動車生産が堅調だったため、販売は増加した。一般産業機械向けについては、国内および中国での需要増加により生産が上向いたことから、販売は増加した。結果、売上高は2120億9500万円で同9・0%増となった。新興国における人件費、経費等の増加があったものの増収により営業利益は208億3500万円で同26・0%増となった。
 電子機器部品事業においては、デジタルカメラやハードディスクドライブ向けの販売は低調だったが、スマートフォン向けの新規需要や為替の影響等により販売額は増加した。結果、売上高は1911億2600万円で同10・2%増、生産量の減少および為替の影響により営業損失は24億1200万円(前年同期は13億6900万円の営業利益)となった。
 ロール事業においては、プリンター・複写機向け製品および高耐久化による映写機向け補修部品等の受注減の影響もあったが、為替の影響により販売額は増加した。結果、売上高は214億5100万円で同3・2%増、事業構造改革の実施による人件費・経費の抑制および為替の影響等により、営業利益は14億6100万円で同413・4%増となった。
 特殊潤滑剤等のその他事業においては、売上高は86億5800万円で同3・9%減、販売品目構成の良化により、営業利益は6億1500万円で同20・5%増となった。
 通期の連結業績予想は、前回予想値より上方修正され、売上高が5936億円で前期比9・8%増、営業利益が321億円で同21・0%増、経常利益が434億円で同23・3%増、純利益が240億円で同8・0%増を見込んでいる。

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