尾髙ゴム工業(和歌山県紀の川市、氏野孝二社長)は、地元和歌山県経営者協会が表彰する「アントレプレナー大賞奨励賞」を受賞した。この賞は、和歌山県内に主たる事業所を構え、独創的かつ市場性のあるニュービジネスや第二創業を展開する企業や経営者を対象とし、経営者のリーダーシップや技術力、マーケティング力などに秀でた企業を表彰するもの。2004年から実施しており、今回が20回目の表彰となる。
工業用ゴムロールメーカーの同社は製鉄所向けのゴムロールで国内トップシェアを誇り、2024年5月に創業100周年を迎えた。近年は同社オリジナルなゴム配合を用いたゴムロール製品を次々と開発。製鉄所を中心とするユーザーに対し、新たな価値を提供し続けることで産業界に貢献している。
今回、奨励賞を受賞した理由について「当社は高付加価値の製品開発を強化し、継続的に市場投入を行い、顧客の生産向上に貢献し、堅実に事業を拡大している。また、DXを積極的に推進。システム開発部を立ち上げ、全工場にWifiとタブレットを導入し、製造工程の可視化やデータ管理を進めることで、人手不足や残業時間の削減や働き方改革を実現して、社員の待遇改善を進めた。さらに、従来の刻印によるロール管理に代わり、ICタグを活用したデータ管理システム(OTMシステム)を開発し展開中。新たな事業領域の拡大に進めたことが今回の受賞につながった」としている。
なお、5月20日には和歌山市内のホテルにおいて「アントレプレナー大賞」表彰式が行われ、同社の氏野孝二社長に盾と副賞が送られた。