三菱ケミカルは6月16日、中国におけるアクリル樹脂成形材料などの製造・販売会社である三菱化学高分子材料の移転を決定したと発表した。
同社は2001年から、江蘇省南通経済技術開発区において、PMMA製造・販売会社である三菱化学高分子材料を運営してきた。こうした中、2021年に施行された「中華人民共和国長江保護法」や関連法規に基づく南通経済技術開発区の方針により、同北区に所在する化学企業に対して移転要請が通知された。同社はこの要請に対し、社内で検討を重ねた結果、三菱化学高分子材料の同南区への移転を決定した。
中国はPMMAの世界需要の約40%を占めており、同社のPMMA事業にとって最も重要な市場のひとつとなる。2024年11月に公表した「新中期経営計画2029」の達成に向けて、中国PMMA市場におけるさらなる成長を実現していくためには、現地における製造・販売拠点の維持・発展が不可欠となる。
同社は今後もグローバルにPMMAの最適地生産を追求し、世界トップレベルの収益性、安定供給・販売体制の構築を目指していく。
2025年06月18日