パナソニック 樹脂成形材料を開発

2013年06月13日

ゴムタイムス社

 パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、長期高温環境下での光反射性に優れた白色の発光ダイオード(LED)リフレクタ用の熱硬化性プラスチック成形材料「フルブライト FULL BRIGHT(品番:CE6000W)」を開発した。

 発光ダイオード(LED)の高輝度に伴い、照明、液晶モニターのバックライトなどで一般に使用されるナイロン系樹脂は、LEDからの発光、発熱により変色することで光反射率が低下し、輝度が下がる課題がある。同社では、2・0Wクラス以下を対象にナイロン系樹脂製リフレクタ材に比べ、長期高温、UV環境下でも優れた光反射率を維持するLEDリフレクタ用の熱硬化性プラスチック成形材料「フルブライト FULL BRIGHT(品番:CE6000W)」を新たに開発し、サンプル対応を開始する。今後、中・高輝度LEDが使用されるLED照明、液晶モニターのバックライト、産業機器、自動車などの屋外用途などへ提案を図る。
 同材料の特長は、リフレクタ材の変色性を抑えることで高い光反射率を維持し、LED照明の長期信頼性に貢献すること。長期高温環境試験(150℃ 1000時間後)の光反射率は85%以上。同社従来品は75%以上(ナイロン系樹脂:70%以下)。長期高温UV環境試験(UV環境下で140℃ 1000時間後)の光反射率は93%。同社従来品は87%(ナイロン系樹脂:50%以下)。
 サンプル対応開始は2013年5月で、量産開始は2013年下期を予定する。価格は数量応談。
 同素材は、18日から20日にかけて台北世界貿易中心 南港展覽館で開催される「LED Lighting Taiwan 2013」に出展する。
 用途としては、中・高輝度LEDが使用されるLED照明、テレビ、ノートパソコンなどのLEDバックライト、産業機器、自動車などの屋外用途などがある。
 同素材は、リフレクタ材の変色性を抑えることで高い光反射率を維持し、LED照明の長期信頼性に貢献する。照明、液晶モニターのバックライトなどで一般に使用されるナイロン系樹脂は、LEDからの発光、発熱により変色し光反射率が大きく低下し、輝度が下がる課題がある。中・高輝度LEDの普及拡大に伴い、リフレクタ材への要求品質はさまざまで、かつ厳しくなっている。今回同社では、熱硬化性樹脂変性技術、フィラーや添加剤などの配合技術をベースにナイロン系樹脂製リフレクタ材に比べ、長期高温、UV環境下でも優れた光反射率を維持する熱硬化性プラスチック成形材料「FULL BRIGHT(品番:CE6000W)」を新開発した。同材料はナイロン系樹脂と比較し、熱UVによる耐変色性に優れ長期高温環境試験の光反射率を15%以上、長期高温UV環境試験の光反射率を40%以上向上させることに成功した。今後は、中・高輝度LEDが使用されるLED照明、さらにテレビ、ノート、パソコンなどのLEDバックライト、産業機器、自動車などの屋外用途などへ提案を行っていく。また顧客の生産面でニーズの高いトランスファー成形に対応する材料のラインアップも進めていく。

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