三井化学 岩国大竹工場事故のプラント再開見通しを発表

2012年06月18日

ゴムタイムス社

 三井化学㈱は岩国大竹工場で発生した爆発・火災事故について6月14日、謝罪の意を表すとともに、事故に関する工場構外の被害への対応状況、今後のプラント稼動再開の見通しなどを発表した。工場近隣の家屋などの被害は、現在までに約8割の補修が完了している。同社は引き続き、補修対応を実施していく。
 同社は、事故の原因究明および類似事故防止策を講じるべく、社外の学識経験者や専門家による「事故調査委員会」を設置し、原因究明に当たっている。同委員会での調査により、事故の起因プラントが「レゾルシンプラント」であること、その他の火災発生箇所はレゾルシンプラントの飛散物による延焼であることが判明した。
 現在、岩国地区では事故起因プラントであるレゾルシンプラントと、その他一部のプラントを除き、各プラントで安全点検を兼ねた年次定期点検に入っている。点検などにより、設備の健全性および安全性の確認を行い、関係当局の了解を得ながら、一部のプラントを除き7月中には稼動を再開したい、としている。
 大竹地区では、既に一部プラントが稼動している。岩国大竹工場の各製品のプラント稼動見込みは次の通り。
 <岩国地区>
 ▽製品名=高純度テレフタル酸(PTA)、PET樹脂、ルーカント、ハイゼックスミリオン、TPX、ハイワックス、エクセレックス、FTR
 ▽プラント稼動見込み=7月末(目標)
 ▽製品名=サイメン、ハイドロキノン、メタパラクレゾール
 ▽プラント稼動見込み=早期復旧に向け、検討中
 ▽製品名=レゾルシン
 ▽プラント稼働見込み=事故原因究明中
 <大竹地区>
 ▽製品名=ペリクル、ガスパイプ、アーレン、触媒
 ▽プラント稼働見込み=稼動中
 ▽製品名=MIBK、ミラソン、ハイミラン、ニュクレル
 ▽プラント稼働見込み=7月末(目標)
 製品在庫の出荷状況は、工場構内の製品在庫で被害を受けていないことが確認されたものについては関係当局の了解を得ながら、一部の製品で出荷を再開している。製品・銘柄により状況が異なるため、該当製品は同社担当事業部から顧客に個別対応する。

 

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