日本ガイシ LED光源用ウエハーを開発

2012年04月27日

ゴムタイムス社

 日本ガイシ(株)(加藤太郎社長、本社:名古屋市)は4月25日、LED(発光ダイオード)光源の発光効率をこれまでの2倍に高める高品質な窒化ガリウム(GaN)ウエハーの開発に成功したと発表した。


 今回開発したGaNウエハーは、同社独自の単結晶育成技術である液相成長法を用いることで、ウエハー全面にわたる低欠陥密度と無色透明の両立を実現した。
 社外の研究機関の協力を得て、同社GaNウエハー上にLED素子を作製し、発光性能試験を実施した結果、世界トップレベルの約90%の内部量子効率を達成した。市販されているLED光源の2倍の発光効率(200ルーメン/W)を実現でき、消費電力の50%削減や発熱の抑制による長寿命化、照明器具の小型化が可能になる 。
 同社は今年度、「ウエハープロジェクト」を設立し、ウエハー関連製品の早期事業化を目指している。今後、液相成長法では世界初となる直径4インチのGaNウエハーのサンプル出荷を今年中に開始するとともに、耐電圧が高く、高周波動作が可能であるなどの特性を生かして、ハイブリッド車や電気自動車用パワーデバイス、無線通信基地局用パワーアンプ向けウエハーの市場を狙い、さらなる欠陥密度の低減と大口径化(直径6インチ)の実現に向けて開発を加速していく。

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