クラレ 新規バイオ系原料(ファルネセン)液状ゴム(LFR)を開発

2012年04月06日

ゴムタイムス社

 ㈱クラレ( 伊藤文大社長)はタイヤ用途を中心に液状ゴム需要が拡大しているのに対応、液状ゴム製品のラインアップのためバイオ系原料に着目し、米国のバイオ系ベンチャー企業「Amyris社」と提携、新規バイオ系原料(ファルネセン)液状ゴム(LFR)を開発した。
 新液状ゴムは「イソプレン(LIR)、ブタジエン(LBR)に次ぐ製品となる。
 このLFRはLIRやLBRに比べてタイヤ用ゴムと反応しやすく、添加することによりフィラー(タイヤの形態安定性を高めるためのゴムパーツ)を固定する力が強くなる特性を備えており、フィラー同士の摩擦による熱ロスが小さくなり、低燃費化を図ることができるという。
 このため同社では主な用途ターゲットを低燃費タイヤにおき、1年前から国内タイヤメーカーにサンプル出荷を行っており、その評価も高いことから2013年度下期からの販売開始を見込んでいる。2018年には100億円規模にまで育成する方針で、この間に、2万トン規模の新プラント建設も視野に入れている。
 同社の液状ゴム「LIR」はグリップ性に富むことから冬用タイヤで欧州のタイヤメーカー向けに需要が伸びており、同社鹿島工場での生産能力を増強し、現在、2万トン体制となっている。
 同社では全く違う切り口でさとうきびから得られるバイオ系原料「ファルネセン」を採用した液状ゴム(LFR)の実用化を目指す。
 提携先の「Amyris社」は米国サンフランシスコに本社を置き、2003年創業、2010年ナスダックに上場したベンチャー企業。メインはバイオジェット燃料を製造。海外の大手化学企業数社が投資を行っている。
 クラレは4月5日、2012年度からスタートした3カ年の新中期経営計画を発表したが、新中計で掲げた14年度の数値目標は売上高が5500億円、営業利益が850億円、当期利益が500億円。ROEは11%、ROAは14%を目指す。 化学セグメントではイソプレンオンリーワン製品群の市場拡大を挙げており、エラストマー(セプトンン、ハイブラー)の供給能力の増強、新規バイオ系液状ゴムの確立により、14年度に化学部門の売上高は1200億円、営業利益は11年度見通し比倍増の180億円を見込んでいる。

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