クレハ、東京工科大と共同研究 SiC繊維を用いたセラミック基複合材料

2026年08月24日

ゴムタイムス社

 クレハは8月21日、片柳学園 東京工科大学と、同社が開発を進めるSiC(炭化ケイ素)繊維を用いたセラミック基複合材料(Ceramic Matrix Composites:CMC)に関する共同研究契約を締結し、2026年8月1日より共同研究開発を開始したことを発表した。

 CMCは、耐熱性、軽量性および高強度を兼ね備える先進材料として、航空機エンジンや発電用ガスタービンなどの高温部材への適用が進められている。特にSiC繊維を強化材として用いたSiC/SiC複合材料は、次世代航空機エンジンの高効率化や、それに伴うCO2排出削減に貢献する材料として注目されている。同社は新規事業としてSiC繊維の開発を推進しており、独自製造プロセスによる高品質化と価格競争力の両立を目指している。

 東京工科大学片柳研究所内にあるCMCセンターは、航空・宇宙分野から発電、自動車分野まで幅広い産業で必要とされる耐熱高温構造材料であるCMCの世界初の研究開発拠点として設立された。同材料の作製技術、評価技術および信頼性評価に関する高度な知見を有し、国内外の産官学連携拠点として多数の共同研究やプロジェクトを推進しており、世界でも有数の研究機関として広く知られている。

 本共同研究では、同社SiC繊維を用いたSiC/SiC複合材料を作製し、航空機エンジン等の高温構造部材への適用を見据えた評価を実施する。具体的には、力学特性や高温酸化環境下での耐久性等の実用性評価を通じ、同社SiC繊維の事業化に向けた技術基盤の強化を図る。また、東京工科大学との連携により得られる知見を活用し、高温構造材料が求められる市場への展開可能性を追求していく。

 同社は、オープンイノベーションによる新事業創出を重要な成長戦略の一つと位置付けている。今後も大学、研究機関および企業との連携を積極的に推進し、社会課題の解決につながる先進材料の開発と事業化に取り組んでいくとしている。

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