横浜ゴムが11回目のセミナー開催 タイ天然ゴム農家を支援

2026年07月14日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは7月10日、2026年6月に、同社の天然ゴム加工会社であるY・T・Rubber(以下YTRC)が立地するタイのスラタニ地区において、タイ天然ゴム公社(以下RAOT)スラタニ支局と共同で、天然ゴム農家を対象に、天然ゴムの品質および生産性向上を目的としたセミナーイベントを開催したと発表した。2020年の初開催から数えて11回目となる今回のセミナーには、スラタニ地区の農家50戸が出席した。受講した農家には後日、同社からRAOTの知見を活かした肥料を無償で提供した。
 同社は2020年1月、同社の「持続可能な天然ゴムの調達方針」に基づき、RAOTと天然ゴム農家の経営支援ならびにサプライチェーンの透明性と健全性を確保するためのトレーサビリティ向上に関する覚書を締結した。同セミナーは、この覚書に基づく農家支援活動の一環として、同社が現地拠点であるYTRCを通じ、RAOTと共同で継続的に開催しているものとなる。
 同セミナーでは、「土壌と植物の栄養素」や「肥料の適切な使用方法」、「天然ゴムへの異物混入防止の重要性」、「ゴム農家の作業安全、健康被害、品質向上、農業経営の考え方」などについての講義を実施した。また、地域の行政機関、警察署、病院の代表者を来賓として招き、外国人労働者の雇用に関する法令の概要、農園で働く外国人や少数民族の人権尊重と地域社会との共生、交通安全、ならびにゴム採取の危険を防ぐ労働安全衛生の重要性について講演してもらった。
 イベント後のアンケートでは、「漠然と肥料を与えていたが、体系的な知識を学ぶことができた」「天然ゴム加工会社であるYTRCの意見を直接聞くことで、異物混入が重大な問題であることを理解できた」といった、栽培技術や品質に対する意識の向上を示す声が寄せられた。また、「今まではタッパー(ゴムの木の樹皮を薄く削り、樹液(ラテックス)を採取する作業を行う人)に任せきりにしていた部分があったが、このイベントへの参加を機に今後は必要な知識や注意点を共有していきたい」など、生産管理体制の改善に向けた前向きな姿勢も示された。さらに、「タイヤメーカーが、末端の農家まで気にかけていることに驚き、感激した」との声もあり、同社と天然ゴム農家との相互理解と信頼関係をより深める機会となった。
 同社は、持続可能な天然ゴムのためのプラットフォーム(以下GPSNR)に創設メンバーとして参画するとともに、2021年9月には従来の「持続可能な天然ゴムの調達方針」を改定し、GPSNRの活動との連携を強めている。今回のセミナーイベントは同方針に掲げられた「サプライチェーンに関わる方々への支援」を反映したもので、今後も同方針で定めた活動指標に沿った取り組みを実施し公表していく。

セミナーイベントでのYTRC滝田昇社長の挨拶の様子

セミナーイベントでのYTRC滝田昇社長の挨拶の様子

無償提供された肥料の前で記念撮影をする農家の方々

無償提供された肥料の前で記念撮影をする農家の方々

農家の方へのヒアリングの様子

農家の方へのヒアリングの様子

 

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