ダウ・東レが新規洗浄剤を開発 シリコーン分解・除去が可能に

2026年05月13日

ゴムタイムス社

 ダウ・東レは5月12日、樹脂・金属などの基材にコーティングまたは接着され、分離が難しいシリコーンを化学的に分解・除去することで、基材のリサイクルを可能にする技術ソリューションの提供を開始したことを発表した。

 自動車部品のリサイクル比率向上は自動車業界全体の重要課題であり、なかでもエアバッグはナイロンやポリエステル樹脂基材にシリコーンがコーティングされていることから、基材の再資源化に向けたシリコーン分解・除去技術の確立が求められている。

 エアバッグ基材の水平リサイクル実現に向けた課題の一つは、リサイクル対象基材からのシリコーン除去・分解である。現行の物理剥離では、水平リサイクルに求められるシリコーン除去率の達成が困難とされている。そこで同社は、シリコーンのグローバルリーダーとして培った知見と技術力を生かし、洗浄剤メーカーである武蔵テクノケミカルとの協業により、樹脂基材を傷めることなくシリコーンを選択的に溶解・化学分解し、残渣を抑えながら高い除去率を実現する新規洗浄剤「SKYCLEAN MXー5500」を開発した。

 製品の特長として次の4つが挙げられている。
 「高い除去性能」で、処理後の基材中シリコーン含有量を0・01wt%以下に低減可能となる。
 「基材適用性」で、対象基材の形状や厚みに依存せず処理が可能となる。
 「省エネルギー・短時間」で、エアバックの場合、液温60℃で5~10分程度の簡易プロセスとなる。
 「洗浄剤の再生・再利用」で、洗浄剤自体の再生および再利用が可能となる。

 「MXー5500」洗浄剤は静置すると二層に分離し、活性化剤の効率的な回収と再利用が可能である。

 「MXー5500」を用いたシリコーン除去・分解技術は、同社および武蔵テクノケミカルにより国内・海外ともに特許出願済みである。「MXー5500」は、武蔵テクノケミカルが生産し、同社は、顧客に対するシリコーン除去・分解技術の提供を通じて、顧客の課題解決を支援する技術ソリューションの確立に取り組む。

 現在、シリコーンが使用される自動車部品を中心に、基材リサイクルの実用化を見据えた評価を進めている。今後、本技術の活用により、自動車用途に加えて、シリコーン除去が求められる多様な樹脂基材・用途への展開を進める予定である。同社は、シリコーンのグローバルサプライヤーとして、循環型社会の実現に向けたシリコーン技術の開発を通じ、顧客の課題解決に貢献していくとしている。

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