三洋化成工業は3月23日、匂いセンサー『FlavoToneR』において、ケミレジスター型とQCM(水晶振動子マイクロバランス)型の2方式による4タイプの標準ラインアップを体系化したと発表した。これにより、用途や設置環境に応じた最適なソリューションを迅速にご提案する「センシングプラットフォーム」として、さらなる社会実装を推進していく。
同社は、匂いセンサー『FlavoToneR』として、複雑で多様な匂いを可視化できるケミレジスター型センサーを中心に、品質管理やモニタリング用途への展開を進めてきた。さらに、アロマビットの技術を基盤とするQCM型センサーをラインアップに加えることで、短時間の匂い変化の追跡や組込用途など、より幅広いニーズへの対応が可能となっている。
こうした用途の広がりや蓄積したデータ・知見を踏まえ、同社は各型の位置づけを整理し、ケミレジスター型(卓上型・小型常時運転型)とQCM型(ポータブル型・組込型)の4タイプとして体系化した。タイプごとに標準仕様のセンサーを設定し、現場での展開・検証を進めている。これにより、「センシングプラットフォーム」として、用途や設置環境に応じた最適なソリューションを迅速に提案している。
ケミレジスター型センサーを活用したType Gは、主に卓上分析用途として品質評価や特性比較などの分析現場で活用が進んでおり、例えばフジッコの食品製造工程における品質管理用途の補助機器として採用されている。また、Type Aは設備や施設への常設モニタリング用途として、JR東日本環境アクセスの駅トイレ臭気モニタリングPoC(実証実験)において検証が進められている。
QCM型センサーについては、TYPE Qが顧客システムへの組み込み用途として、企業や大学・研究機関への販売実績があり、アイシンで開発中の皮膚ガスセンシング用途にも採用されている。
これら以外にも、各タイプとも多様な現場での検証や導入が進んでおり、PoCや導入検証フェーズへと移行している事例も増えている。なお、ポータブル用途のType Hについても、来年度中の製品化を目指して開発中となる。
同社は今後も、用途に応じたタイプ別の匂いセンサー提案を通じて、食品、化学、アグリ、環境、生体分野など幅広い領域での匂いセンシング技術の社会実装を推進し、匂いの可視化による新たな価値創出を目指す。また、今後は実際の活用事例や技術情報についても、同社ウェブサイト等で順次紹介していく予定となる。これにより、用途拡大や社会実装の加速に貢献していく。
2026年03月25日
