三井化学らが物流環境大賞で奨励賞 輸送効率化やCO2削減を評価

2025年07月11日

ゴムタイムス社

 三井化学は7月9日、日本物流団体連合会主催の「第26回物流環境大賞」にて、山九、三井・ダウポリケミカルと合同で「奨励賞」を3件受賞したと発表した。
 同社では、各輸送レーンをデジタル化によって可視化をすることで、輸送時のCO2排出量削減やトラックドライバー不足解消に繋がる施策を検討、推進している。
 受賞案件1つ目は、中継輸送(貨物積み替え方式)導入による輸送効率化の取組みとなる。(合同受賞者は山九、三井・ダウポリケミカル)。
 同社製品の千葉~広島間の長距離トラック輸送と、三井・ダウポリケミカル社製品の広島~千葉間の長距離トラック輸送について、大阪地区の倉庫を中継地とした物流導線の変更を実施することにより、輸送効率化を図った。従来は、いずれも帰り便の一部を他社製品の輸送に使用していたが、この輸送効率化により、同社グループだけでの積載効率100%を実現した。
 この取組みにより、CO2排出量を従来比38%削減、車中泊によるドライバーの拘束時間削減(変更前4泊5日/1運行から変更後1泊2日/1運行)を実現した。
 受賞案件2つ目は、福岡県から三重県への輸送の物流導線変更によるCO2削減の取組みとなる。(合同受賞者山九)
 従来、福岡県から三重県の顧客への納入は、少ロットで福岡県内の工場から直送していた。そこで、福岡県から大阪府までの数回分の納入量を鉄道輸送でまとめて搬送し、大阪地区の倉庫を経由する物流導線へと切り替えた。
 この取組みによりCO2排出量の従来比81%削減、トラックドライバーの運転時間の従来比82%削減を実現した。
 受賞案件3つ目は、千葉県から大阪地区の倉庫への輸送の物流導線変更によるCO2削減の取組みとなる。(合同受賞者山九)
 従来、千葉県から大阪府の顧客への納入は、路線便を使った小ロットで輸送配送を行っていた。そこで、大阪地区の倉庫を経由する物流導線へと切り替えた。この取組みによりCO2排出量の従来比75%削減、トラックドライバーの運転時間の従来比72%削減を実現した。
 同社は今後も、DXを活用して物流環境変化に柔軟に対応できる、強靭なサプライチェーンを追求していく。

表彰式の様子

表彰式の様子

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