古河電気工業、日本タルクと協業 ホタテの貝殻再利用トラフ開発

2025年07月02日

ゴムタイムス社

 古河電気工業は7月1日、日本タルクと協業し、北海道森町に堆積・管理されたホタテの貝殻を再利用したリサイクル樹脂製ケーブルトラフ「ふるさとトラフ~ホタテモデル~」を開発・発売したことを発表した。

 同社グループは「古河電工グループ環境ビジョン2050」を策定し、脱炭素社会および水・資源の循環型社会への貢献を目指している。その一環として、バリューチェーン全体での温室効果ガス排出削減や廃プラスチックを含む再生材の活用促進に取り組んでおり、リサイクル樹脂製ケーブルトラフ「グリーントラフ」の普及に努めている。また、全国各地の資源に新たな価値を見出し、有効活用することをコンセプトとした「ふるさとトラフ」の開発も進めている。
 今回、初の事例として北海道森町の基幹産業である水産業から発生するホタテ貝殻の堆積問題に着目し、貝殻を有効活用する仕組みを構築した。

 本製品には、森町の保管場所に堆積・管理されたホタテの貝殻から、日本タルクが精製した炭酸カルシウムを強化剤として使用している。これにより、従来の石灰石由来をホタテの貝殻由来に置き換えることで、製品単位当たり3~5枚のホタテ殻が使用され、CO2排出量を抑制する効果が期待される。
 今後、従来の再生プラスチックの活用に加え、ホタテの貝殻を再利用した本製品の提供を通じて、地域課題の解消および循環経済(サーキュラーエコノミー)の実現に寄与していくとしている。

ふるさとトラフ~ホタテモデル~

ふるさとトラフ~ホタテモデル~

堆積・管理されたホタテの貝殻

堆積・管理されたホタテの貝殻

グリーントラフ

グリーントラフ

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