TOYO TIREは4月17日、「PROXES LuKⅡ」と「OPEN COUNTRY H/T Ⅱ」の試走会を栃木県栃木市のGKNドライブラインジャパン・プルービンググラウンドで開催した。
試走会で使用されたタイヤは、3月から順次発売されたグローバル・プレミアムスポーツタイヤの「PROXES LuKⅡ」と、同じく3月から順次発売された「OPEN COUNTRY H/T Ⅱ」の2製品。
試走会前には、2製品の市場導入背景と搭載技術についての説明が行われた。
「PROXES LuKⅡ」は、グローバル・フラッグシップタイヤブランド「PROXES」シリーズの軽ハイトワゴン専用プレミアムタイヤ。
同製品の導入背景について同社消費財商品企画部の永井邦彦部長は「軽自動車の保有台数は年々増加する中、新車販売において、特にスーパーハイトワゴンが増加している。また、スーパーハイトワゴンのカテゴリーにおいても、安全性能や環境性能などが高いプレミアムカテゴリーの車種が増加している」ことに着目し、「新製品は安全性、快適性、経済性を兼ね備えたプレミアムな商品に仕上げた」と説明をした。
また、ブランドも軽ハイトワゴンでの高級志向の高まりに加え、静粛性も重視されるようになってきているため、プレミアムかつコンフォートなブランドである「PROXES」ブランドから発売をする。
新製品は従来品「TRANPATH LuK」の静粛性、しっかり感、上質な快適性、摩耗性能を継承しつつ、ウェット制動性能を向上させ、転がり抵抗も低減させた。
搭載技術では、コンパウンドには材料設計基盤技術「ナノバランステクノロジー」を活用し、低燃費コンパウンドを採用した。コンパウンド中のシリカ分散剤が、転がり抵抗の低減、ウェット性能、耐摩耗性能の向上に効果を発揮するシリカをより均一に分散させることで、これら性能を高次元で最適化した。
パターン設計では、トレッドパターン内で機能を分担させる非対称パターンを採用したことで、操縦安定性と静粛性を両立。フレキシブルテーパーの採用により、接地性を向上させ操縦安定性能やタイヤのしっかり感を向上させた。
これらの搭載技術により、「TRANPATH LuK」比でウェット制動性能は12%向上、転がり抵抗は9%低減させた。
JATMAのタイヤラベリング制度では全サイズ転がり抵抗性能「A」、ウェットグリップ性能「b」を取得している。
また、高級感を演出するため、タイヤのサイド部に水面の輝きの反射をモチーフとした繊細でコントラストのある立体突起デザインを採用した。
続いて、「OPEN COUNTRY H/T Ⅱ」の説明が行われた。
「OPEN COUNTRY H/T Ⅱ」は、街乗り用としての静粛性と転がり抵抗性能を兼ね備えたハイウェイテレーンタイヤ。
国内でのOPEN COUNTRYシリーズ投入後、その高い基本性能とアグレッシブなパターンデザイン性が評価されて人気が高まるなか、街乗りに適した商品を求める声がユーザーから販売店などに対して数多く寄せられており、今回そのユーザーニーズに応え、「OPEN COUNTRY H/T Ⅱ」を投入した。
「オンロード性能を重視しながら、アグレッシブなゴツゴツしたデザインを両立させた商品となった。また、街乗りのユーザーはファッション性を重視していることに対応するため、ホワイトリバー、ホワイトリボンにも対応し、ファッショナブルなオープンカントリーとして展開していく」(永井邦彦部長)
搭載技術では、パターン設計ではノイズを抑えるためにタイヤのショルダー部をリブ形状とする「ショルダーリブ化」、ショルダー部とセンター部の間の縦ミゾをストレート形状とする「ショルダーグルーブストレート化」を組み合わせたデザインを採用することで、タイヤラベリング制度における「低車外音タイヤ」に適合する静粛性を実現した。
また、ゴム材料においては、ゴム強度を向上させるシリカを増量するとともに、その分散性を高めるスーパーアクティブポリマーを採用することで配合設計を最適化した。
さらに、サイド部に表記するブランド名や商品名を白い文字で立体的に浮き立たせた「ホワイトレター」を採用するほか、軽自動車用のサイズでは、タイヤのサイド部に沿ってリボン状に白色のラインを立体的に浮き立たせる「ホワイトリボン」をOPEN COUNTRYシリーズとしては初めて採用するなどファッショナブルなデザインとなった。
試走会では新製品「PROXES LuKⅡ」と従来品である「TRANPATH LuK」をを装着した「ダイハツ・タント」を用いてウエットハンドリング路面で走行比較を行った。
ウエットハンドリング路での走行では、「TRANPATH LuK」も充分なグリップ性能、ハンドリング