硫黄系電池事業創出研究会 住友ゴム工業が設立

2024年04月03日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は4月1日、国立研究開発法人産業技術総合研究所を代表幹事に、ADEKAとともに次世代電池として期待されている硫黄系電池の事業創出を見据えた企業共創の場として「硫黄系電池事業創出研究会」を同日設立したことを発表した。また設立時に幹事機関として地方独立行政法人大阪産業技術研究所が参画する。
 同社はタイヤ製造に欠かせない硫黄に関する知見を活用してリチウム硫黄電池の重要部材である硫黄系正極活物質の技術開発を進めているが、同研究会を通して開発をさらに加速させていく。
 再生可能エネルギーを主要電源化した未来の社会を目指すために、電力の需給調整に活用するエネルギー貯蔵用設備の必要性の高まりとともに次世代電池の開発が活発に行われている。その中のひとつとして期待されているのがリチウム硫黄電池。
 リチウム硫黄電池はリチウムイオン電池と比較して高いエネルギー密度を持つため、バッテリー性能の向上と軽量化を図ることができ、その構造上、発火可能性が低いのも特徴。さらに、コバルトなどのレアメタルを電池の材料として使用せず、日本にも豊富に存在する資源である硫黄を使用することから、持続可能性の観点からも優れており安全、低コストかつ高性能な蓄電池への実用化が期待されている。
 同社は高品質なタイヤの製造(加硫)技術で蓄積した硫黄に関する優れた配合・加工・可視化技術を保有している。この技術を活用し、リチウム硫黄電池の実用化に向けた研究を進めてきた。
 そして今回、国立研究開発法人産業技術総合研究所を代表幹事に、ADEKAとともに硫黄系電池の事業創出を見据えた企業共創の場として「硫黄系電池事業創出研究会」を設立した。また設立時に幹事機関として地方独立行政法人大阪産業技術研究所が参画し、4月11日には本研究会の設立大会の開催を予定している。
 今後、リチウム硫黄電池の重要部材である硫黄系正極活物質の技術開発と実用化に向けた取り組みをさらに加速させ蓄電池をはじめEV、ドローン、無人飛行機、空飛ぶクルマ、人工衛星などエネルギーやモビリティなどの幅広い分野における、製品性能、持続可能性の向上と環境負荷低減への貢献を目指す。

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