ブリヂストン 年頭所感 荒川詔四社長

2012年01月16日

ゴムタイムス社

 2012年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 昨年は、年初に天然ゴム価格が歴史的な高値を記録し、その後も不安定な動きを続けたことに加え、為替は円高が進行しました。そうした中で、3月11日の東日本大震災や10月のタイでの大洪水が発生するなど、当社を取り巻く経営環境は不安定かつ厳しいものとなった一年でありました。こうした状況下におきましても、当社ではグループ経営の基本である中期経営計画に沿った経営施策を、グローバルに広がる事業拠点において着実に実行できた非常に意義のある一年だったと考えております。具体的には、国外初となる米国での建設・鉱山車両用大型・超大型ラジアルタイヤ工場の建設決定や、中国無錫、天津の2工場での生産能力増強、ベトナムでの乗用車用タイヤ工場の建設決定など、グローバルでの最適生産体制構築に向けた施策が更に進展したことが挙げられます。

 本年につきましては、原材料・素材価格の高止まりや為替円高の定着に加え、国内では東日本大震災以降の事業環境の変化、海外では欧州での国家財政不安などにより、グローバルで安定したオペレーションを行うことはますます困難になるものと予想されます。こうした「不確実性の時代」とも言える事業環境下においてグローバル経営を最適に進めていくにあたり、私は改めて当社グループの優位性である「縦と横の広がり」そして「当社独自の中計により示される将来に向けた時間の広がり」を最大限有効に活用していくことこそが、その成功の基盤になると考えています。

 特に、当社グループが当面の経営目標として掲げております「ROA6%」につきましては、これまでの中計の中で一貫して本年その体質に到達することを目指してきております。当社グループ全体のあらゆる力を結集して、この目標達成に向けて邁進してまいります。  本年も皆様の一層のご指導、ご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

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