相模ゴム、Lサイズ新発売 サガミオリジナル0・01

2022年11月28日

ゴムタイムス社

 相模ゴム工業は、同社史上最薄の「サガミオリジナル」の新しいラインナップとして10月17日から「サガミオリジナル0・01(ゼロゼロワン) Lサイズ」を発売開始した。同社独自技術によりポリウレタン素材を用いて18ミクロンの薄さを実現したサガミオリジナル0・01は、サガミオリジナル史上最薄「ゴムじゃないコンドーム。」として好評を博してきた。そして今回「多くのユーザーの要望に応えるため」(同社)、皮膜の薄さを維持したままサイズアップした「Lサイズ」を発売した。
 コンドームは薬機法上で管理医療機器に分類され、非常に厳しい検査が各工程で行われる。例えば「破裂圧力検査」ではコンドームが破裂するまで空気を注入し、破裂時の空気の量とどの程度までの圧力に耐えたかを検査し、合格したロットのみが消費者に届けられる。
 この破裂圧力の維持がLサイズ開発の肝となっていたが、製品化にあたって直径を2ミリ、長さを2センチ大きくした。レギュラーサイズと比較すると、空気量はたくさん入るものの、より大きく膨らんだ分、皮膜はさらに薄くなり破裂圧力に影響する。破裂圧力を維持するには皮膜を厚くすればいいが、サガミオリジナルは「薄さ」が顧客に評価されているためその選択肢はなかった。
 サガミオリジナルは通常のゴム(天然ゴムラテックス)とは異なり、特殊なポリウレタンを使用。ポリウレタンは、ゴム(天然ゴムラテックス)と比較すると破裂圧力で約3倍の素材強度を持ち、単純に3分の1まで薄くできる。ただ、0・01ミリの世界では、お客様の安全のためにサイズアップをしてもレギュラーサイズと同等の強度を保つ必要がある。同社は薄さと破裂圧力に耐える強度という、相反する2つの特性を維持すべく、素材の改良を重ねながら生産実験を繰り返し、0・01のLサイズ発売を実現した。
 サガミオリジナル0・01は、日本はもちろん、東南アジアを中心に世界のマーケットでも好評を得てきた。ただ、世界市場へ十分な量を供給するには、生産設備の増強が不可欠。今年になってようやく生産設備の増強が完了し、Lサイズの発売に至ったとしている。

商品パッケージ

 

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