日本触媒は、中国の合弁会社である湖南福邦新材料有限公司(湖南福邦)において、リチウムイオン電池(LIB)用電解質LiFSI(リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド、商品名イオネル)の年産1万tの製造設備を増設することを決定した。増設分の1万tの稼働は段階的に立ち上がる予定で、26年度に3000t年、27年度に7000t年商業運転を開始する。資金計画については、湖南福邦の自己資金および借入金による調達(本件に伴う日本触媒からの追加出資等は行わない予定)。 同投資は、EV(電気自動車)用途に加え、近年需要が拡大しているESS(電力貯蔵システム)向け電解質の需要増に対応し、LiFSIの供給体制を一層強化するもの。世界最大のLIB市場である中国において、EVの高性能化(長寿命化、充電時間の短縮化、低温環境下の出力向上など)に寄与するLiFSIの需要が急増しており、湖南福邦では、これまでボトルネック解消による能力増強(22年度年産1200t。現在年産2400t)を進めてきた。
しかし近年、EV向けに加え、ESS用途においても需要の拡大が見込まれており、今後の市場成長に対応するためには、さらなる供給体制の強化が必要となっている。このため、将来的なLiFSI需要の拡大を確実に捉え、成長市場に対する安定供給体制を構築することを目的として、段階的に製造設備増設を進めていく。
これにより、27年中に年産1万2400tの供給能力を確立し、中長期的な需要増に対応するとともに、LiFSI事業の持続的な成長と競争力の強化を図る。
2026年05月01日
