西部ゴム商組 第21回商品説明会を開催

2011年07月04日

ゴムタイムス社

西部ゴム商組は6月27日、大阪市北区の中央電気倶楽部で第21回商品説明会を開催した。今回は賛助会員のクレハエラストマー㈱の吸音・制振材「VBRAN(ヴィブラン)」についての勉強会が行われ、同社の営業担当者らが商品概要などを細かく説明した。
「ヴィブラン」は振動減衰特性を利用して、振動体が発生している振動および音を減少させる騒音対策部材として開発された。振動する金属板や樹脂板に直接貼り付けることにより振動および騒音の発生を少なくすることができる。 住宅や機械、設備、輸送機器、PC、電子機器、OA機器、家電製品をはじめとする幅広い分野で騒音対策に役立てることができる。
 メカニズムは音・振動・衝撃などのエネルギーを熱エネルギーに変えて抑える。①音、振動、衝撃を吸収し、熱エネルギーに変換する②長年培ったノウハウを生かしてゴムや樹脂、フォームなどさまざまな素材で供給できる③極薄、長尺加工にも対応し、幅広い用途、コストダウンに寄与する―などの特色を有する。 商品ラインアップは、防振用途に適した「Gシリーズ」、制振用途に適した「Sシリーズ(制振シート)」、吸音目的の「Fシリーズ(吸音フォーム)」をそろえている。これに加えて一部遮音・吸音、制振分野にわたって性能を発揮する「Lシリーズ(KEダンパー)」がある。 各シリーズの商品特徴は次の通り。 サンプルを確認する参加者

〈Gシリーズ(制振シート)〉 振動している機械の金属板部分や樹脂板部分に直接貼り付けることにより、機械から発生する振動および騒音の発生を少なく(減衰)するシート。騒音対策に役立てることができる。 主な特徴は①常温域で衝撃吸収性に優れる②反発弾性率2・5%(エネルギー吸収率97・5%)③広幅、長尺での供給が可能。 品種は「G―N57」「G―A30」の2種。主な用途はOA機器やPC、電子機器、輸送機器、機械設備関連、住宅関連、スポーツ用品など。 〈Sシリーズ(制振シート)〉 Gシリーズ同様、直接貼り付けることで固体表面から発する振動および騒音の発生を少なくするシート素材。このほか高振動減衰機能を発揮するため極薄で限られたスペースでの使用が可能。また、ベタつきがなく、フレキシブル性があり曲げても割れない、幅広、長尺での供給が可能。 品種は「S―G150」「S―N89F」「S―V90F」「S―P35F」の4種。主な用途は各種プリンター、事務機器、音響機器、空調機器、建機、農機、医療用機器、各種産業用機器など。 〈Fシリーズ(吸音フォーム)〉 騒音を発生する筐体(きょうたい)の内外部へ貼り付け、または設置することで筐体(きょうたい)から発生する空気波及音を吸収する発泡シート(フォーム)素材。耐候性・耐薬品性に優れ、シアンガスの発生はウレタンフォームの1000分の1以下と有害物質の発生を抑制する。水に対しては化学的に安定しており加水分解しない。 品種は「F―E56」「F―E56F」「F―A40」「F―P30」の4種。主な用途は事務機・電算機、音響機器、建設・農機、産業機械、自動車など。 〈Lシリーズ(KEダンパー)〉 制振シート(一層タイプ)と吸音フォームの複合体(2層タイプ・3層タイプ)。同製品を使用することで制振・吸音を高いレベルで同時に行うことができる。

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